「明日も早いし、今日はもう帰るね。」


「なんかさ、
 あなたとどう関わったら良いか
 わかんない。」


「踏み込みたいなって思うけど
 さすがにね、もう怖いよ。」


「それにそんなこと望んでないんだろうし。」


「あなたが何考えてるのか全然わかんない。」


「私の思ってること伝えたとしてさ、
 興味ないでしょ?」
「そういうのってわかるんだよ。」


「何が言いたいかわかんないよね。
 私にもわかんない。
 何をどこまで伝えたらいいのか
 もうずっと前からわかんない。」


「全部ひっくり返して
 一から作り直してってしたくても
 怖くて怖くてもう進み方がわからない。」
「この気持ちわからないでしょ、
 あなたには。」


「どうせ私のことなんて
 どうでもいいんでしょ。
 あなたにとって私の存在なんて
 あってもなくても同じなんでしょ。」


「現状維持でいたいから
 一緒にいるんでしょ。
 ねぇ、本当のこと言ってよ。」




「違う違う違う。
 こんなことが言いたいんじゃなくて。」


「大事なんだよ、本当に。
 けど真正面から向き合うには
 傷つき過ぎたのかもしれない。」


「お願いだから
 何も言わずに抱きしめてよ。」