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右矢印記事:18年間で1046人救済!虐待問題「親の回復ケア」の絶大なる効果

記事やHPを見ると、2001年から、もう17年間も続けてきていてその社会的洞察力のすごさに驚きます!目 私も虐待親への再教育については何度かプレゼンの中でも訴えてきたことなので、関心のあるところです。

・・・2000年5月に成立した児童虐待防止法の立法過程で、私は国会参考人として虐待した親の回復支援を法制度の中に組み込む重要性を訴えましたが、法制化には至りませんでした。当時の日本には親の回復支援の取り組みはゼロでした。たとえ親の回復支援を義務付ける法制化がされても、その受け皿が日本には無きに等しいという現実でした。

・・・虐待行動に悩む親たちは、今までの人生において他者から尊重されなかった痛みと深い悲しみを、怒りの形で子どもに爆発させています。加害の更生は被害によって傷ついた心身の回復からしか始まらないのです。

・・・MY TREE プログラムは、2018年現在は、大阪府、大阪市、堺市、富田林市、京都府、京都市、加東市、奈良県、埼玉県の児童相談所や市の家庭児童課など。東京都、横浜市、日光市、宮崎市、千葉県の民間団体の主催で実施しています。

各地でMY TREE プログラムを実践する人々は現在約40人。保健師、臨床心理士、看護師、助産師、保育士、元児童相談所所長、グループホーム長、ソーシャルワーカー、大学教員など多様な立場で、子どもの虐待対応に長年取り組んできた人々です。

・・・しかし私たちの取り組みへの制度的、予算的支援はごくわずかです。虐待に至ってしまった親の回復の重要性と緊急性が広く認識されていないこと、児童相談所は虐待通告対応で忙しすぎることなどが理由です。児童相談所が虐待に介入し、子どもを施設に措置しても、親への回復ケアが提供されているケースはわずかです。しかし親が回復することで、どれだけの社会的経済的コストを軽減することができるか計り知れません。

・・・一人の被虐待児を県立乳児院に措置する一年間の経費は約837万円と試算されています。たとえ子どもを親から分離して施設に措置してもその間、親の回復がなければ、子どもは家に帰れません。帰したために再虐待となってしまったケースも少なくありません。MY TREE プログラムを10人の親に提供するためにかかる経費は約150万~200万円です。親の回復ケアに公的資金を使うことは極めて費用対効果の高いことなのです。そして何よりも、虐待された子どもたちの大半は、親から虐待されても、その親を求め、慕い、その親が変わってくれることこそを願っているのです。

・・・虐待に至ってしまった親が変わることができることを私たちは18年間の経験から知っています。それを望みさえすれば、人間は変わることができるのです。嵐の日はあっても、折れてしまわずにしなることができる木のように、大地に根をはる生き方は誰にでも可能なのです。

 

 

MY TREEペアレンツプログラムのHP

 やしの木 MY TREEペアレンツプログラムを受けた人の感想

 やしの木 MY TREEペアレンツプログラム森田ゆりさんの著書「虐待・親にもケアを」

 やしの木 MY TREEペアレンツプログラムのあゆみ

 やしの木 MY TREEペアレンツプログラムの2018年活動 (ゆずりはの名前もありますね!)

 やしの木 MY TREEペアレンツプログラム実践者養成