訪問看護で働く私が看護学生と実習のため急性期病院へ…
急性期看護はかれこれ10年ぶり
あの頃よりもさらに入院日数は短く、手術の患者のさんの傷も小さい
昔なら立ち上がりが悪い大きな手術も、今は痛みを抑え翌日から歩く
医療の進歩に感動し
入院した時から退院後の生活変容を想定し、早め早めの退院調整にも驚くばかりだった
学生も頭が追いつかず、今の状態その後予測されること、必要な援助をその都度調べ説明しないと、あっという間に退院してしまう。
そんな中、ふと考えさせられる事例があった
60代男性、仕事が好きでもう一度職場に戻りたい
でも病気の進行で思うように身体が動かず、焦りが募っていた。学生はタイミングをはかりお話を伺い、本人の揺れ動く想いを理解しようと奮闘していた
実習も終わりに差し掛かかった時、ソーシャルワーカーから訪問看護が提案されたが、本人も家族も来てほしくないとのことだった。
先生、こういう場合、無理に訪問看護を入れず情報提供に留めるのか、本人や家族を説得するのがいいか、どちらがいいんでしょう。
現場では当然本人や家族を説得し、訪問看護導入に力を注いでいた。臨床指導でもその必要性を説明されながら学生はどちらがいいのかと悩んでいた。
そんな話を訪問看護仲間にちらりとすると
みんな口を揃えて、まずは帰ってからゆっくり考えればいいよ。困った時誰に相談するかだけ決めておいたらいいよね。
そう、そもそも医療サービスを受けるかどうかは本人の意志なのだ。病院に行くのも基本は自分の意志で行くから治療を受ける合意ができる。在宅サービスも同様で、医療者側の心配や安心のために説得して入るものではない。それでも、急性期の短い入院期間の中で退院後の生活を想定し事前準備を進めることは医療者の責務だろう。
だとしても、学生の疑問はとても尊い気づきだろう。
日本の医療は、やった分だけ報酬が支払われる出来高払い制、病院も在宅も同様に、利用者が多くなり手間と時間がかかるほど儲ける仕組み。
けれど、財源も人的資源も当然限界があるから、やった分だけ…という認識は改めなくてはならないだろう。
患者や家族が自分で何とかしたい、頼みたくないと言ってるんだから…。
