高二の長男が帰宅し、
空になったお弁当箱を出しながら
おもむろにこう言った。



「お母ちゃんのお弁当、
みんなが美味いって言うんだよね。


味付けが美味いって。」





あら




それは素直に嬉しい




「よくつまみにくる。
肉食べながら
うま~い

って言う。」








「みんなさ、
寮におるけん、
なんか普通のお弁当がいいんじゃなかろうか。

お母さんが作った弁当が
きっと食べたいんだろうなって。」




あ〜




君はそこまで
相手に寄り添えるんだなぁ





その息子の視点に
わたしは
嬉しくなった。





人の心情を
無意識に汲み取り、
心を馳せる。







翌日も
「やっぱり
お母ちゃんの弁当
好評ばい

美味いっ
って
ウインナー食べてた。」





あらら、
ウインナーは
何も手を加えてないわよ〜





「あ、
そーね
ウインナーそのものが
美味かったとか




あはは〜



それでも
なんだか
嬉しい母