前回までのおはなし
お着物が保管されているりほさんのご実家へお邪魔すると、
「作ってから
２時間以内に食べるモンブランですって(^^)」
まぁ
わたし、
モンブラン大好きなんです
「お時間ないでしょうから、
最初にお茶しましょ
」
」
この日のために、
りほさんが用意してくださったモンブランと
香り高いアールグレイ。
もう、
幸せ
(photo by カーボさん)
そして、
まゆさんとの初対面。
高校生の女の子と接する機会なんてほぼ皆無なわたしにとって、
全くイメージできていなかったのですが、
華奢で、可愛らしく、
儚い感じをもちながらも、
しっかりとした軸をもつ、
なにより、
着物が本当にお似合いになる方だな。
そう感じました。
お座敷に通していただくと、
立派なキャスター付き桐タンスが２台も！
「どうぞ、好きに見てください」
」あまりにもその着物の数々に圧倒し、
興奮してしまったため、
写真が一枚もないのが本当に残念なのですが、
どのお着物も、
それはそれは立派な
状態で
これまで
とても
大事にされ、
愛されてきたのだと
伝わってくるものばかり。
魂鷲掴みになるほどの
みたこともないほど素敵なお着物の数々。
まゆさんに着せたいお着物をと
選んでいただき、
いよいよお着せすることに。
選ばれたお着物は
私にとっても初めてみる、
金糸、銀糸が混ざった豪華な刺繍で
孔雀などの高貴な柄がびっしりと施され
ずっしりと重く、厚く、
まるで
花嫁衣裳の色打掛みたいだなと思うものでした。
長襦袢を着せ、
お着物を肩に羽織らせた瞬間から
まゆさんとそのお着物が
共鳴共振したような
そんな感覚があり、
しかも、着付けが進む度に
まゆさんご自身にあわせて誂えたお着物のように
驚くほどぴったりで、
やっぱり、
まゆさんがこのお着物を受け継がれていくのだと
確信した瞬間でもありました。
ヘアスタイルは
カーボさんの魔法の手によって、
アップスタイルではなく、
美しく長い髪を活かしたアレンジとなり、
仕上がるまで
その場にいらしたりほさんのお母さまと
りほさん、
そして
カーボさんは
うっとりとまゆさんのお姿を
みつめられていたのでした。
「お義母さんは
今きっと、
すごく喜んでくれていると思います。」
目を細めながら
母の表情でわが子を見つめるりほさんと
孫娘の着物姿に感動されている
りほさんのご両親。
そして、
ご近所にお住まいのりほさんの妹さんと
まゆさんの従姉妹にあたるおじょうさまも
そこにいる皆が、
時代を超え、
これからこの着物を受け継いでいくこの瞬間
に立ち会えたことも
天国のお義母さまが
こよなく着物を愛し、
着物に込められた
その想いを大切にされた
りほさんが受け継ぐのだと
決意されたからこそ。
そこに共通するものは
『愛』
りほさん。
こんなまたとないきっかけをくださったことに
心より感謝いたします。
りほさんは、
私はいいの〜
とおっしゃっていたけれど、
最初から
りほさんにも
お着付けをさせていただこうと
決めていました。
お義母さまにも
りほさんのお着物姿
みていただきたかったから。
りほさんと
まゆさんの
お着物姿。
お義母さまに
きっと届いていると信じています。
本当に貴重な時間だった。
慈愛に満ち溢れた
美しい心の持ち主であるりほさん。
メイクアーティストでカッコイイ反面
ものすごく可愛らしい面をもち、
料理上手で愛情をたっぷりそそいで
子育てされているカーボさん。
おふたりから
たくさんの
『愛』のカタチ
を学んだ
素晴らしい体験が出来たことに
心より
お礼申し上げます。
