パソコンの中を整理していると懐かしい文章が出て来ました。

無錫で暮す生活を書きとどめて置きたいと、ホテルで書いたものです。

かなり古いので参考にはなりませんが、

定年後を過ごした生活が少しはご理解いただけると思います。

少しづつ連載していきたいと思います。

滞在は2003年8月～2007年4月末の間でした。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 2007年に書いたものです。

日本から送り込んだNC旋盤はシートを掛けたままで工場内に入っていました。

部品の入った荷物を開き、錆止め等の機械清掃から始まりました。

１月から2人の研修生が岡山の本社に来て指導を受けたていました。

来て判ったのですが顧くん、呂くん以外に新入社の２人も加わり4人が研修に入ると言う。

それでM氏を呼んで私と２人で指導する意味が理解できました。

今回の機械は超精密旋盤で0.0001ミリまでカウントがあり仕事上は0.001ミリの加工を行います。

金型納入先の企業秘密で

特別室に1台だけいれて技術ノウハウを守らなければいけないのです。

部屋の温度は23度～25度に年中保っている恒温室ですよ。

関係者以外は立ち入り禁止の札を掛け、窓のない部屋です。

スタッフは

４人の指導に当たり通訳を付けてくれる事になり

大学生の陳さん（女性）がアルバイト通訳で来てくれました。

日本語を選考しているのですが、それは日常会話の範囲ですね。

我々の工業用語は彼女には理解できないのです。

最初の１週間は大変でした、５人を指導している感じですね。

彼女の１日のアルバイト料が４０元(６００円)ですから仕方なし・・・・。

我々の伝達は漢字を書くか、絵を描いて説明ですから彼女の助言は役立ちます。

時々ハイハイとうなずいて翻訳がありません。

陳さんが判ってもしょうがない、皆に早く説明してくださいの場面もかなりありました。

意外に若者４人の理解度はよく、少し安心です。　

指導だけでは駄目ですので事務所のメンバーも加えて懇親会の食事会をすることにしました。

工場管理の孫君に食事場所を依頼しましたら・・・・・

「女性は私一人ですから私が決める権利があります」と・・・・・エッと驚きましたね。

日本ではこの様な言葉は聞いたことがありませんよね？

確かに中国も西洋文化に似ていると前から感じていました。

９名で一人１００元までと決めて彼女にお願いしました。

場所は会社に近い新区でお願いしますと。

工業工区が完成に近づいていますが、その周辺にベットタウンが出来ています。

綺麗な街に変身中、ホテルが出来、ショピングセンター、日本料理店など

街づくりが凄いテンポで進行中です。

今夜食事をするのも中心大酒店(ホテル)のレストランとか、

陳さんの同級生のお父さんがコック長で安くお願いしたとかしっかり者の陳さんです。

中華が運ばれ、ビールが入ると仕事の場と又違った雰囲気になります。

事務所のメンバーと機械オペレーターがうまく仕事を進行してくれれば私たちは安心して帰国できますね。

予定は4月末までに全てを指導して帰国できることです。

出来た製品の三次元測定も必要ですから、私には2003年からの経験が有るので

安心していますが、M氏は指導するのが初めてで大変だろうと思います。

仕事をしろだけでは着いて来ませんね・・・・・

特にここは海外で文化も考え方も違う地ですから、

それで早々に関係者を集めて懇親会を開き心を一つにして

これからの１ケ月間の指導に当たりたいとM氏に参加を求めて

集まりましたよ。

無錫に暮らして82