全国の各大学では新入生勧誘シーズンの真っ只中でありますが、どの様な状況なのか気になるところであります。昨年は一部の大学の一部の団体を除いては、新入生獲得は概ね低迷していた様であります。これは應援團に限った事ではなく、例えば筆者が在学中、学内で最大の構成員を誇っていたのは体育会アメリカンフットボール部だった様に記憶しておりますが、先日、同期の同部OBと話しておりました際、昨年はスポーツ推薦枠の新入生を含めても新入部員は10名にも満たなかったそうであります。アメリカンフットボールは他の球技に比し、1チームに必要な人数が多い訳でありまして、新入生が10名以下というのは致命的な数字であると嘆いておりました。
一方、ただでさえ志願者がほぼいない應援團では、全国の大学を見ても新入生を獲得できた團の方が珍しいというのが昨年の勧誘実績である旨、耳にしております。今年も同様の状況が続けば栄光ある團旗を降ろす団体が出る事は間違いないでありましょう。大学應援團という組織で一学年が抜けるという事態は人数的なマイナスという意味より遥かに影響が極めて大であります。現代と過去の應援團では組織体系も変質している部分もあるでしょうが、やはり学年に応じた役割というものがあり、その役割分担の中で組織は運営されてゆくものであり、上記の様な事態はその組織運営の骨格を揺るがす事になる訳であります。
過去、我が應援團でも48代の歴史の中で三度、一学年が抜けてしまう事態が発生しておりますが、1回目、2回目は何年かかけて團勢を回復する事が出来ましたが、3度目は立て直す事が出来ず今に至っている次第であります。一度、途絶した大学應援團を再建する事の困難さを知る我々であるからこそ、現役應援團の諸氏には何とか踏ん張って頂きたい、と強く願わずに居られない訳でございます。
昨年末、関西にあるTBS系列のMBSの番組でコロナ禍の中で奮闘する京都大学応援団の特集が放送されておりましたので、是非、ご視聴下さいませ。
甲南大學應援團OB
八代目甲雄会広報委員会