去る11月16日、17日、神奈川県横須賀市の防衛大学校において同校の開校祭が開催されました。同校應援團によるリーダー公開は16日に挙行され、弊会東京支部の大島支部長が見学に伺いました。団員の練度という点では日本一と言っても過言ではない統率の取れた一挙手一投足は一見の価値ありであります。
ご存知の通り防衛大学校は通常の4年制大学とは様々な点で違いがございます。かつての中学校の様に生徒は何かしらの部活動に所属する事が義務付けられております。体育会系のクラブ限定という事ですので、特定のクラブが大量に部員を獲得しない限り、一定の人数は確保出来る訳であります。とは申せちょっと気を抜くと過去、総勢6名にまで団員数が落ち込んだ事があるとの事で運営は一筋縄ではいかぬ様であります。
リーダー公開では数名規模ではありますが、同校の音楽隊の演奏がありますが、基本的には太鼓と声のみというオールドファッションの演武が主力であります。昭和末期には確立し平成を経て令和の御代を迎えた大学応援団のスタンダードは、リーダー、チアリーダー、吹奏楽の三部一体のスタイルであります。しかし防衛大学校くらいの練度があると、逆にリーダーのみの編成が新鮮で太鼓の爆音がズシリと腹に染みわたり、完成された一つの舞台芸術であると言えましょう。
現在、高校野球の応援などを見ておりますと、初出場等で甲子園慣れしていない高校の急拵えの応援団は上記の如くリーダー、チアリーダー、吹奏楽の三部一体型の、更に言えば東京六大学野球の応援をそのまま模倣した応援手法を取っている校が多い様に感じます。模倣しやすいという事もあるのでしょうが、このスタイルが唯一無二の正解であるという風潮にはやや異論がございます。【以下次稿】
甲南大學應援團OB会
八代目甲雄会東京支部