本山村怪々奇團【23】 | 甲南大學應援團OB会のブログ「雲外蒼天」

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甲南大学応援団再建物語
~黄霧四塞すと雖も、上に蒼天なきに非ず~

第23話 感化され易い男


我が團に限らず感化され易い人は多く、周囲を見回せば心当たりがあるのではないでしょうか。得てしてそういう人物は本人の知らぬところでネタにされ、笑いを提供している傾向にある様に感じます。


ある團員の話であります。春の学習院大学との定期戦の開会式に出席すべく上京し、一連の行事をこなして参ります。すると帰神後「東京では懇親会の後、シューイン(学習院を指すらしい)の連中とギロッポン(六本木の事らしい)でチャンネー(おねーちゃんと言いたいらしい)と遊んでてさー」と知る限り近畿圏外で生活をした事が無いその團員は宣います。
後輩にも普段は「ワレ」「オノレ」としか言わない筈が「テメーら」に変化しておりますし、イントネーションも地元住民以外は不自然には思わないであろう、見事なコピーぶり。おおよそ一週間はこの状態が続きます。


この手の者は方言や業界用語に目がなく、地方や飲食店に行くと聞き耳を立てております。中華屋に入れば「おばちゃん、ラーメン、イーガー」とオーダーするのは当然の事であったりする訳であります。


連休明けの昼下がり「押忍、先輩。今から出席せねばならぬ講義がございますので、場合によっては夕方の練習に遅れる可能性がありますけん、その時はどうか堪えてつかーさい」と申告し、團室を後にする團員氏の背中を眺めながら「あいつは今度は九州にでも行きよったんか?」と溜息混じりに周囲に尋ねる先輩の心中は察して余りあるものがございます。


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八代目甲雄会広報委員会