我が大学の他クラブのOB会の方、他校の体育会OBの方、様々な方のお話をお伺いしますと、大学固有の事情があるにせよ、概して新入生勧誘活動は年々、厳しくなっておる様であります。
正確なデータがないので恐縮ではありますが、体育会、文化会に所属する学生数は減少傾向にあり、これは今に始まった訳ではなく、ここ10年20年の時間軸の中で徐々に顕在化してきている様であります。
20~25年前と言えばバブル経済の只中、大学のレジャーランド化が指摘され、世間も大学生=遊び呆けていると認識されても仕方のない時代でありました。
その折から体育会、文化会は勧誘に苦戦し、テニスサークルやスキーサークル等により多くの学生が流れて行っていた様に思います。
それでも部とサークルの違いはあれ、何らかの学内団体に属するという意味では、今日よりはまだマシだったのかもしれません。現在では体育会、文化会はおろかサークルにすら入らない学生が多い様です。
1つには長引く不況の中、就職難という社会問題を受け、大学を一種の就職専門学校と割り切っている学生も一部いる様です。これはこれで間違っていると断じる事は出来ませんが、私共の様なクラブ三昧の生活を送っていた者からすれば、大学生活がそれで良いのだろうか、と思わざるを得ません。
この辺りは個々の価値観がございますので、こちらの価値観を一方的に押し付ける訳には参りません。しかし胸襟を開いて議論する事が出来れば、一定の理解は得られるものと思っております。
その為には、まずは○○部、△△部という垣根を飛び越え、小異を捨て大同につき、まずは新入生にクラブ活動に参画する事の意義を体育会、文化会一丸となって訴えるべきではないでしょうか。
勧誘する際も勧誘している新入生が自部に入らなかったとしても、その新入生が興味がありそうな他部を紹介する等の努力はすべきではないかとも思います。
こういう各部に横串を通すが如き動きは其々の本部が率先してやるべきでしょうが、本来は我々、應援團の責務ではないかと思っております。クラブ活動そのものを活性化させねば應援團の存在意義は薄まるばかりでありますので、各部に1名ずつは新入生を紹介できる位の勧誘力と顔の広さと気概を持つべきだと思います。
八代目甲南大學應援團OB会
広報委員会