東京オリンピックが終わった。たくさんの感動場面を観せて貰ったが、そのひとつが日本の女子バスケットボール銀メダルの快挙。世界ランキング10位の日本が7連覇のアメリカと決勝戦で闘い銀メダルを獲得すると誰が予測したであろうか!? しかもそこまでの善戦したカナメとなったのは身長162㎝のポイントガードの町田瑠唯。まるで香港映画の〝カンフー・ダンクビックリマーク〟をナマで観ているかのようだ。

 

 伝統的な蕎麦の世界でも食材のフュージョンが進んでいる。店内には、ウエストコースト・ジャズのようなBGMが流れ、「Open」、「Wellcome」、「Pickup」、「Return」の案内板が目立つ。店名は〝SOBA STAND そばうさ〟。〝うさ〟はうさぎではなく〝USA〟のことだ。

 東京メトロ半蔵門駅から徒歩5分。

 2015年2月にオープンしたが、当初オープンした場所は半蔵門駅から徒歩1分と至近だった。裏道にある隠れ家的な立地だった。今年5月に現在の場所に移転。入口は通りの横にあるが店舗は表通りに踊り出た。

 この店もまた、日本一の行列を誇った〝港屋〟をリスペクトした店のひとつ。しかし、そばつゆにラー油をいれた港屋の物真似店ばかりの中で、そばうさだけは違っていた。港屋とは一線を画した独自のメニューを開発した。立ち食いそばでありながら女性客を集客できるメニューを開発し大行列のできる店になった。

 

注文したのは女子に人気の〝バジルそば〟(900円)と〝牛すじごはん〟(300円)。

トッピングはアメリカのホテル朝食でお馴染みのベーコンとスクランブルエッグ。

女性の心を掴み美味しさの追及を一番に持って来た。アメリカンな蕎麦の誕生にオーナーの小島和樹さんの奥さまの功績が大きいと思われる。

つけ汁は濃厚なバジルソース。ねっとりしたソースの中にフルーツトマトも入っている。イタリアン感覚も加わった。

もちもちした平打ち麺は田舎蕎麦風であるが食感と喉越しの良さに普通の二八そばを超えたモノを感じる。ソースによく絡む。

この〝牛すじ丼〟。そばうさの肉そばのトッピングに使われているのは港屋の鶏や豚肉と違い牛すじの合い挽き肉。男性に人気の〝スタミナそば〟にも使われている絶品の旨さだ。

 進化系の立ち食いそばがラーメンのようにアメリカ人やヨーロッパ人の胃袋も掴むことが出来るか、大きなチャレンジは始まったばかりだ。

 

【お店へのアクセス】

東急バス(東98)  等々力⇒経済産業省前

都営バス(橋63)  経済産業省前⇒永田町

徒歩8分       永田町⇒SOBA STAND そばうさ