「諸君に“よくぞ公務員になってくれた”と感謝の気持ちを申し上げたいと思います」
「行政の世界に来てくれたということについてまずもって感謝申し上げます」
これは、私が現役の国家公務員の頃、公務員全体の調整役、お世話役である内閣官房副長官を長年務めてこられた石原信雄さんという方の、新人国家公務員に対する挨拶のなかの言葉です。
当時、「官庁の中の官庁」といわれた大蔵省(現在の財務省)をはじめとする中央官庁のいわゆるエリート官僚を含む国家公務員の不祥事が相次いで、“役人”のイメージが地に落ちていました。
そうした時世にあえて公務員の道を選ぶことについては多くの若者が悩んだであろうと推察され、このような言葉になったのです。
そして最近は、新しい政権のもとで、いわゆる“必殺仕分け人”による「仕分け作業」が行われており、官庁は「ムダの館」のようなイメージになっています。
正直申し上げて、行政全体をみれば、残念ながらそういうイメージを否定できない「コスト意識」に欠けた部分があるのは確かです。
しかし、これは公務委員の意識改革と行政制度など行政全体の改革・改善によって是正できるものと考えています。
とはいいながら、行政側(官庁、公務員)は、“自らの首を絞める縄をつくる”ことは期待できませんから(残念ながら)、国民を代表して行政を監視・チェックする立場にある政治・政治家が、その“縄”をつくり、“荒療法を断行する”ということになるわけです。「仕分け作業」の使命はそこにあるのです。
公務員個人(ごく一部ですが)や公務員制度などに問題や欠点があるものの、これをもって日本の公務員制度や公務員の使命、これまで公務員が国家国民のために果たしてきた役割や使命、および将来にわたる公務員の役割や使命を決して否定することはできません。
ちなみに私自身は、省庁の仕事をチェック・審査・評価する業務に長年かかわり、所属していた省も「行政改革」の旗振り役を担っていましたから(現在もそうです)、中央官庁のなかでは「煙たい存在」であったかも知れません。中央官庁を比較的客観的にモニター・評価できる立場にあったとも言えます。
現役時代を含めて、諸外国(先進国・開発途上国の別なく)の多くの公務員に出会って感じたことは、「もっと多くの若者に公務員をめざしてほしい」、「国際化の時代にふさわしい知力・体力・気力のバランスのとれた公務員が不足している」、「公務員の魅力や使命に関する積極的なPR(いわゆる資格・教育産業の商用PRではない)が不足している」などです。
このブログはそうした思いから始めました。
小学生にもわかるように、国家公務員の魅力・使命・課題などを、私自身の経験をもとに綴っていきたいと思いますので、ご愛読ください。そして、公務員をめざしてください。
石原さんは、以下のように結んでおられます。
「しかし、この国の将来を考えた場合、優秀な人材に公務員になっていただかないと、国全体が不幸なことになってしまいます。」
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