憧れだったはずなのに…
高校生の時から「将来、海外に住むんだ!」と思っていました。大学生になって、初めて海外旅行に行き、その気持ちがますます強くなりました。そして、縁あって国際結婚することになり、2015年に海外へ移住しました。ただただ驚きです。海外に住むことに憧れていたけれど、まさか、本当になるなんて!初めはルンルンでした。半分、旅行者気分で。しかし、現実はそう甘くはありませんでした…とにかくみんな言ってくる、「Help you」。初めは、笑って「大丈夫でーす。必要な時は言いまーす」と言えたけど、あまりにもこのHelp you攻撃が私には激しすぎて、なんだかもう段々と気が滅入っていきました。みんなの気持はありがたいけれど…「ほおっておいてーーーーー!!」Help you攻撃で気が滅入っているところにやってきたのは、孤独感。友達はいませんでしたし、家族の集まりでは、アウェイ感。家族の中で既にそれぞれに役割があり、どうしたら良いのかわからないうえに、会話についていけず、ただただ時が過ぎるのを待つだけでした。家族の中に自分の居場所を見つけられずおろおろしている時に、義理の父に言われました。「家族じゃないみたいだね」と。一瞬全てが止まりました。「えっ....?今何て言われたんだ?」動揺しました。でも、義理の父は、悪気があって言っているのではないことは理解できました。すごく家族の繋がりを大事にする一家なので、私のイマイチ家族に馴染み切れない様子をみて、心配というのか、気にかけてくれたというのかな。それでも、やっぱりショックでした。こんな感じに、色々な出来事が積み重なって。言語の問題もありますが、何がオッケーで、何がルーズなのかなど、文化の違いを理解しようと試みましたが、だんだん自信がなくなってきて、言葉を発するのもこわくなっていき、いつの間にか、自分を殻の中に閉じ込めていくようになりました。もう何も感じたくないと…。そしたら、本当に何も感じなくなってしまいました。どんな自分でいたらいいのか、どんな自分でいたいのか、わからなくなっていました。仮面をつけて一生懸命に楽しそうにふるまっている、そんな感じでした。高校生の時から憧れていた海外生活。みごとに大きな壁にぶつかりました。