ニューアルバム「LOST MESSAGE」を、初聴きしながら一気に書いたレビューです。
「1曲目を聴きながら1曲目のレビューを書く」方式なので、次にどんな曲が来るかも何もわからずに書きました。なかなか面白い試みであったと思いますし、本当に初めて聴いた時にしか書けない言葉たちでもあります。
みなさんは、どんなふうにこのアルバムを聴かれましたか?



M1
“LIKE A JAZZ”があったからこその曲なのかなという手触り。ここまでSweetな曲調というのは珍しい。
これが一曲目に来ているのは久しぶりのソロアルバムを待ち焦がれていたファンを優しく抱きしめて額にキスしてるみたいだなと思った。

M2
なんとなくアルバムの扉自体はここかな、という気がする。
切ない歌詞とメロディ。ドラムの音が優しい。てっぺいちゃんらしい歌詞の世界。「ひとすじになれない」男のその後、みたいな気もした。良い曲。

M3
ここまで聴いてきて、今回は本当にドラムの音が一番象徴的だけど、音が柔らかい。
白いシルクやサテンのように、耳を優しく撫でていくような心地よさがある。ポップで、個人的にも好きなタイプの曲。

M4
ここでガラッと内面世界的な曲に変わるのはギャラリーのコーナーを曲がったら全く違う絵が展示されていたようなイメージ。
1曲目から4曲目まで聴いてきてみて、ひょっとしてこれは「個展」みたいなアルバムなのかなと思ってる。

M5
ジャジーな色合いが濃い。Billboardライブで聴きたくなるような、暖色系の柔らかなライトが似合いそうな。良き。
そしてやはりこの流れは「個展」っぽい。一度に描かれたのではなく、時期が異なる描き溜めてきた作品を見せてもらってるような感じだね。

M6
「個展」は確定。
ヘタをするとバラバラなイメージになりかねないんだけど、音が“ギャラリーの空間”になっていて、大きく世界観を包んでいる。それによって、中に置かれたバリエーション豊かな作品群を“石井竜也の作品”として繋ぎ止めている。
それにしても良い曲多い。

M7
てっぺいちゃん王道ポップス。キャッチーなのに歌おうと思うと音の振れ幅とメロディの流れが複雑で歌えないやつ😅
どこか懐かしい雰囲気もある曲で、自然に耳に入ってくるね。

M8
白い壁に掛けられた小さな絵ハガキくらいの大きさの額の中に、鉛筆だけで描かれたスケッチのようなイメージが浮かんだ。
絵の中には風景しかないのに、寂しげな空気が見えるような。裏寂しい漁村のような。そんな感じ。
これは石井竜也にしか作れない曲。

M9
ここで「和」!
一切の音が聴こえない静寂に包まれた薄墨色の世界に淡いピンクの花びらがはらり、はらりと舞うような。
屋内のギャラリーで、窓の外に広がる異世界のようでもある。ハッとするほど美しい曲で、心奪われる。

M10
詰めていた息をフッと吐き出させてくれるような優しいイントロに、改めて8,9曲目が静謐で緊張感のある世界であったことに気づく。
歌詞は決して軽くない、むしろ重い事を描いているのに、それをポップに聴かせることでかえってメッセージが伝わってくる。

M11
ギャラリーの扉を開けて外へ出てみると重たく雲が垂れ込めていて、世界が背中にのしかかってくるようだ。なんてイメージが浮かんできた。実は音作りも変わってることに気づく。
ひょっとしたら、アトリエを出て現実に戻ったてっぺいちゃんの目に映った世界なのかもね。

M12
M1の優しい世界に戻ってきたようなラスト。「現実は厳しいことだらけだけど、それでも僕は君を大切に思う心だけは忘れないからね」と、改めて柔らかく抱きしめてくれているよう。
てっぺいちゃんの、ファンへの想いなんでしょうね。