人の気持ちは不思議だ。
半年前までは鼻をほじる姿も、電話しながらトイレに行ってしまうところも、それさえも愛おしかった相手が今は誰よりもも憎くて遠い。
自分の気持ちなのに、自分ですら追いついていない。
そして、何よりも不思議なのは、
この世界のどこかに、もう憎くて仕方ないあなたではなくて、あの大好きで陽だまりのような温かさを持ったあなたがいるんじゃないかと、どこかで信じてしまっている。

あの頃の私たちがどこかで笑っていてほしいと切に願ってしまう。
あの私たちは、あのあなたは、
今どこにいるのですか。

前を向いてと最後に言われた、あなたからの言葉。
残酷だ。なのに、どうしてこうも願ってしまうのか。
胸が痛い。