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昨日1月25日NHKがニュース番組のたびに言っていたのが「日本、31年ぶりの貿易赤字に」でした。


番組の内容は「どうなる貿易立国、日本」というものでして、簡単に説明しますと、


昨年は震災と円高によって貿易赤字が2兆5000億円になった。アメリカのウォール・ストリート・ジャーナルは「輸出立国、日本の時代の終わり」と紹介。


貿易赤字が続けば、経常収支も赤字になり、国内の貯蓄では財政赤字を支えられなくなり、海外からのお金を頼りにしなければいけなくなる。


日本の国債を果たして海外の投資家が買ってくれるのだろうか。

ソブリン・リスクが日本に突き詰められる。



とまぁ、こんなニュースでした。


「出ました!」という感じですね。


好きですよね、日本のマスコミは、日本が危機になるように煽るのが。


「このままでは日本は破綻する!だから消費税増税だ!」って持って行きたんでしょう。


よくもまぁ、こんなデタラメをテレビで何度も流すものです。



まず、日本が貿易立国というのはデタラメです。


2008年のデータですが、日本の貿易黒字がGDPに占める割合は0.8%しかありません。


日本はGDPの99%が“内需”で構成されているのです。



では貿易収支のように輸出と輸入を比べるのではなく、輸出だけを見るとどうでしょうか?


戦後最もGDPに輸出が占める割合が大きかった2007年で15.5%です。


高度成長期からバブル崩壊までで輸出対GDP比率が14%を超えたことは一度もありません。



トヨタやソニーの印象が強いのか、貿易立国というは一種の刷り込みだと思います。


それに昨年の貿易赤字は日本が赤字ならどこかの国が黒字になっているわけでして、さんざん今まで黒字だったんですから、ちょっとは外国を黒字にしてあげてもいいでしょう。




どうせ今年、また日本は貿易黒字になりますよ。



ま、仮にならなくても、日本が転覆するような問題にはなりません。


日本は世界一対外純資産を持っていて、その利子、配当などが所得収支という名称でデータが取られています。


2008年は貿易収支が4兆円の黒字、所得収支が16兆円も黒字があるんです。


2010年は少し減りましたが、所得収支は11.6兆円の黒字です。



結局、国家の国際収支モデルが、貿易収支(貿易で海外で稼ぐ)から所得収支(海外に投資をして、その利子、配当で稼ぐ)形へと変わってきているのです。



NHKが言うような日本崩壊の方程式みたいには単純に行く話ではないんです。



日本の力はこんなもんではありません。きっとまた蘇ります!



頑張っていこうではありませんか。



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