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Live At Blue Note Tokyo by Michel Petrucciani

『Live At Blue Note Tokyo』 by Michel Petrucciani


Michel Petrucciani (p) Anthony Jackson(b) Steve Gadd(ds)

お久しぶりです(笑)
放置長くて、削除されてなくてよかった。。。

今日は、敬愛するピアニストの一人、ミシェル・ペトルチアーニのラスト・レコーディングとなったブルーノート東京でのトリオライブより。
彼のオリジナル作品は、秀逸で感動的な曲が多く、その中でもベストな選曲でのライブです。

Song List

1. Training
2. September Second
3. Home
4. Little Peace in C For U
5. Love Letters
6. Cantabile
7. Colors
8. So What


1曲目の、Trainingから、全開です。 ペトルチアーニのタッチは、驚くほど明るく響き、硬さを含んでいる。迷いがないアドリブには、いつ聞いても感嘆してしまいます。彼の病気は、10代の命といわれるほどの重病。大理石病ではあったが、彼は36歳まで生き、素晴らしい曲の数々と名演を残しました。
Blue Noteレーベルに弱冠18歳で契約した華々しいキャリアとは反して、幼い頃から病気と向き合う日々を送っていた彼の若き心には鬱屈したものがあったといいます。しかし、アメリカ生活を終えて、パリに戻ってからは、病気と向き合うことを受け入れ、全ての演奏が、喜びに満ち溢れています。Dreyfusレーベルでの作品からは、音楽をすることの喜び、それはつまり生きることの喜びであり、彼の音からはそれがダイレクトに向かってくるので、涙を誘います。うまく言えませんが、聞いてね(笑)
2曲目のSeptember 2ndも名曲です。 大好きですね。そして、このアルバムのハイライトは、3曲目のHomeです。ソロから入り、徐々にリズム隊がすぅっと入ってくるんですが、後半の盛り上がり方が最高です。ストーリー性の豊かさを感じます。イタリア語で「歌うように」という意味の音楽用語である、Cantabile。この曲の歌い方は、悲しみ・苦しみと背中にある、喜びそのものです。

うーん。素晴らしい。ペト。

彼の作品はどれも傑作です!

個人的に好きなのは、



『Both Worlds』
名曲、Blazilian LikeやTrainingの管の入ったアレンジがいいですね。 驚きが、tpのフラヴィオ・ボルトロ。彼はジョバンニ・ミラバッシの作品で吹いてるし、去年のコンサートでも会いましたが、コレに参加してるとは知らずびっくりしました。



『Music』

名曲、Looking Upから始まります。シンセが入ってたりして新鮮ですが、これがLooking Up初収録のようです。



『Live』

Blue Note時代の集大成のライブ盤です。すんごいですよ!!

他にも名盤だらけ・・・はぁ、ため息(笑)

あ、あと、亡くなる1年前の最期の映像である、Anthony JacksonとSteve Gaddとの最強トリオでのドイツでのライブDVDは家宝です。




Out Of The Afternoon by Roy Haynes Quartet

『Out Of The Afternoon』 by Roy Haynes Quartet


Roy Haynes (ds) Roland Kirk (reeds) Henry Grimes (b) Tommy Flanagan (p)


ドラムの達人、ロイ・ヘインズの数少ないリーダー作から。
このアルバムは、たまたま手にとって、ジャケットに妙に運命を感じたもの。ま、ピアノはトミー・フラナガンだし、なんたって、あのローランド・カークが参加してるってだけで、わくわく。
とにかく、上手い。ロイ・ヘインズのドラミングは、音楽が言葉のコミニュケーションであることを教えてくれるようだ。
やはり、盲目のリード奏者、ローランド・カークの存在感は圧倒的。いくつかのリードを同時に吹くことでしられるが、とてもスウィングしているし、アドリブもたまらない。
1曲目の"Moon Ray"で、ドラムの導入部からして、これから来る音の世界にぞくぞくする。ベースソロの時のドラミングがたまりませんな。3拍子で演奏されている2曲目の"Fly Me To The Moon"には引き込まれる。ん~素晴らしい。

ひさびさの更新でした w

Waltz for Debby by Bill Evans Trio

『Waltz for Debby』 by Bill Evans Trio


waltz for debby


Bill Evans (p) , Scott LaFaro(b), Paul Motian(ds)



今回は、まさにジャズの入門的一枚としても有名であり、ビル・エヴァンスの代名詞的作品であり、かつ最高のピアノトリオ作品として記念碑的な作品である『Waltz for Debby』を取り上げます。

ビル・エヴァンスの61年の作品。58年くらいから、ベースのスコット・ラファロとドラムのポール・モチアンとのトリオを追求し始めたエバンスの活動の中で、最もその理想が結実しているのではないだろうか。3人のインタープレイは圧巻である。

このライブは有名なジャズクラブ、Village Vanguardで行われたもの。曲中に、観客のリラックスした会話や笑い声、フォークやスプーンの音などがリアルにそのライブ感を伝える。

まず最初に1曲目の"My Foolish Heart"を聴くとその美しい耽美な世界と、同時にプレーヤーの内なる熱さがバラードを弾くということがどういうことか教えてくれる。2曲目が、兄の娘であるデビーに向けた3拍子の名曲"Waltz for Debby"。エヴァンスの代名詞の曲であり、その後生涯かけて弾いている曲でもある。スコット・ラファロとの音楽的信頼感と愛情がこの上なく発揮されていてるこの作品が、ジャズの超名盤であり、入門としての門戸も務める理由が聴けば聴くほどわかる気がする。

個人的には上記の2曲とともに、"Detour Ahead""My Romance"が泣き。


個人的勉強にもほんとに重要な作品です。もっと聞き込まねばなりませんね。

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この歴史的録音の10日後に、スコット・ラファロが交通事故で急逝してしまうため、これがトリオの最後の作品となってしまった。初めて、ベースラインで歌うソロをとったと言われる最高峰の若きベーシストの死は、その音楽性に心底惚れていたというエヴァンスはショックで何も手がつかなくなる。ピアノも弾けない日々が続いたというから、彼の人生での転機ともなったのではないだろうか。

エヴァンスはその音楽人生で、ピアノトリオの表現を生涯追及していった。その中でもこのトリオは彼のキャリアとして出発点に近いながらも最高のひとつであったのだろう。




う~ん、じっくり聴きたくなった。

Triangular Expressions by Zsolt Kaltenecker Trio

『Triangular Expressions』  Zsolt Kaltenecker Trio


zsolt




今回は、ハンガリーの超絶技巧の持ち主、ソルト・カルトネッカーのトリオ作品から。


このピアニストを知ったのは、3年前に発売された、『Wanderlust』という、pf、el-b、perというトリオでの作品がきっかけ。このアルバムでその技巧に圧倒され虜に。昨年初頭に、DJとのトリオ作品もあったのですが、今回購入の作品は純粋なピアノトリオ。


めずらしく試聴もせずに、購入。それは、銀座・山野楽器で11月にあるインストアライブのチケットをgetするためってのもあった。


まず、1曲目"Song for Michel"からその技巧が如何なく発揮される。3拍子の軽快なリズムをテーマで展開する小粋な感じの冒頭から、激しいアドリブまで登りつめる緊張感がたまらない。そして2曲目"Yes and No"に入ると、超絶が現れる。冒頭から左手でのリフのループ上に右手でテーマを奏でる。まず、そのどっしりとした安定したリズムとテクニックに感涙。拍子が途中で変化するなど、アレンジにもアイデアが盛り込まれた意欲作だ。4曲目"Traveling"は、メロディアスなテーマと疾走感が絶妙に合い、心をくすぐる。Herbie Hancockの"One Finger Snap"でも、"Tempus Fugit"でも、その心地よいピアニズムと耽美な美しさが堪能できる。


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今から、インストアライブで生で聴けるのが楽しみです。

『Wanderlust』のレビューも書きます。こちらもオススメ!

SPAIN Michel Camilo & Tomatito

『SPAIN』 Michel Camilo(p) & Tomatito(g)


spain

スペイン・イントロ ②スペイン ③ベサメ・ムーチョ ④わが息子ホセへ ⑤「あなたに逢いたくて」より愛のテーマ ⑥トロイとサルガンのために ⑦ラ・ヴァシローナ ⑧タンゴのムード




先日、ソロライブを聴いたミシェル・カミロとフラメンコギタリスト、トマティートとのデュオ作品。


①では、チックコリアの原作と同様に、アランフェス協奏曲を②のスペインの序章とする。情感のこもった音とラテンの明るさとその極地であるメランコリーな面を同時に表せる彼らの音楽センスに驚く。

②のスペインでは、二人の息の合ったユニゾンによるテーマとソロ、掛け合いと、聴き所満載で何度もリピートしてしまう。③もフラメンコの定番、ベサメ。ジャズにもよく用いられる。ここもかなりグイッとくる。こんなにテクニックを駆使しながら、お互いキャッチボールが細かいとこまでできることに感動。⑤では、その二人の音楽の核の部分が熱く呼応し、バラードには何が必要なのかを教えてくれるようだ。⑥、⑦、⑧ではそのやけどしそうな熱い音がゴリゴリ前に出て、魂に響いてくる。


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お気に入りにエントリーしました。

ミシェル・カミロ。

演奏のパフォーマンスも優れていて、あのテクニックとそれに負けない音楽の情感を聴いてしまっては、ドミニカ行こうか!と思ってしまいました(笑)


ライブに行っておいてよかった~

この秋は海外スター公演が目白押しでお金がヒューですが、最高の気分です。


8月にはマーカスミラー聴けたし、今月、カミロ。来月は、キース。再来月は、ロリンズ。12月はミラバッシ。

いや~今から生唾ものですな。

About Mirabassi

イタリア、ペルージャ出身で、現在パリに住んで演奏活動している、ジョバンニ・ミラバッシの初来日が、昨年11月に、アトリエ澤野コンサートで実現した。前の記事で書いたように、今最も好きなピアニスト。


ヨス・バン・ビースト(p)とマリエル・コーエン(vo)の夫婦バンドと、ミラバッシトリオの2組の出演だった。

来日を超×5楽しみにして、聴きに行ったのだが、その演奏には全身が涙を流した。

ヨス・バン・ビーストのあと、ミラバッシ登場。会場全員がお待ちかねじゃないのかっていう感じのどよめきがあった。 背の高いピアニストによくみられる猫背で、シャイなのか会場に一瞥するだけで、ピアノの前に座る。そして、ソロからスタート。


1曲目には、『AVANTI !』同様に、"El Pueblo Unido Jamas Sera Vencido"から。静かに強い表現力に彩られる。そして、2曲目に移行すると、イントロからピンときた。「これはもしや・・・」。

長いイントロソロが盛り上がってきた頃、トリオを支える、Daniele Mencarelli(b)、Louis Moutin(ds)両氏がゆっくりと会場に姿を現す。そして、呼応し合って始まったテーマは、やはり"Le Chant Des Partisans"(パルチザンの歌)!!もう、そのテーマがトリオで展開された瞬間から、金縛りにあい、涙が止まらなくなった。周りの人も同様な感動を受けていたようだ。演奏すると思ってなかった。余りの衝撃に、その後のアドリブに聴き入ることができなかったのが残念。その後も、ミラバッシの珠玉の作品が展開。"JEAN-PAUL CHEZ LES ANGES"、"28 RUE MANIN"なども、感動に次ぐ感動。

"Requiem"こそ演奏されなかったが、"Yesterdays"では、ムタンの素手ドラミングで会場が沸く。


遂に来日を果たした、ミラバッシの初公演は全国数箇所で大好評を博した模様。そりゃそうだろうなぁ、と素直に思う。昨年聴いたライブやコンサートでは1番だった。


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そして、今年もアトリエ澤野コンサート2005 にまたミラバッシが来る!!ので、発売日にチケットを予約しちゃいました(笑)

今年は、北川潔(b)のNYトリオとミラバッシトリオ+フラヴィオ・ボルトロ(tp)。

北川氏は、かつて小曽根真トリオでも女房役であった実力者。今は、NYの最先端で活動している。そしてそのトリオのピアニストは、なんとケニー・バロン。こちらも楽しみだ。

そして、ミラバッシは今回、彼の作品"AIR"で共演しているフラヴィオ・ボルトロとのカルテットで来日。う~ん、今から12月が待ち遠しい。

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前回のコンサート後には、ミュージシャン全員が机に並び、お客さん全員にサインをするという(*CD持ってる人のみではあるが)大サービス。澤野さん、最高です。演奏後の疲れもまったく顔に出さず、全員がすごいフレンドリー。お目当てのミラバッシの前に行くと、言おうと思ってたことが口からまったく出ず、憧れの人とは握手をするので精一杯だった。代わりに、ベースのダニエレには伝えることができた。


↓なかんじ

サイン

今年はどんな感動に包まれるのだろう。


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澤野工房 ・・・大阪の履物屋だった澤野商会。現社長の澤野さんが、良質のピアノトリオや、特に欧州の埋もれていた名盤や廃盤を復活させ届けてくれる天使のような世界的レ-ベル。かなりの作品を所有してます。ここのレビューも必然的に澤野作品が多くなることでしょう。


AVANTI !

記念すべき第一作目には、敬愛するイタリア人ジャズピアニスト、Giovanni Mirabassiのソロ作品


AVANTI !


『AVANTI !』 を取り上げようと思う。


この作品に出会ったのは、今から3年前の秋ごろ。 その夏にミラバッシのライブトリオ版『DAL VIVO !』を購入し、初めてミラバッシと出会った。1曲目の1音でノックダウン。いわゆる、「音楽的に惚れた」。そのミラバッシのソロがあるというので、何気なく手にし、そのころ落ち込んでたこともあって、心に突き刺さってくるようないい音楽を探していたので購入した。 


その夜、オーディオから僕の胸へと走ってきた旋律は、衝撃を伴い、心の癒しなんぞを求めていた僕を突き飛ばして昇華させてくれた。 作品の題材は、第2次大戦中のイタリアのパルチザンの歌であったり、チリの反戦歌であったり、ジョン・レノンの"Imagine"であったりと戦争と人間といった大きなテーマを取り上げ、レクイエムの要素をもっている。もちろん、そのテーマを扱うことで表現したのは単なる「反戦」ということだけではないだろう。収められた曲が、それぞれ素晴らしいメロディーを持った美しい作品であり、純粋な音楽の芸術性にミラバッシ自身が感動したのだろう。彼の演奏を聴くとそう思えてくる。とにかく美しい。人々は歌うことで歴史を繋いできたのだろうなぁ。


1曲目にじっくり耳を傾けて聴いている。ゆるやかなカーブを描いて、旋律は上下する。静かに、そして強く。そして、そのまま高みから静寂へとつながって曲は終わる。そして始まるのは、2曲目"Le Chant Des Partisans"。テーマから心を鷲づかみにしていくそのメロディーとミラバッシの音。このアルバムで早くもこの曲でクライマックスに到達するか!?くらいの盛り上がり。僕個人はこの曲がとてつもなく好きである。そして涙が頬をつたってくる。その涙をそっと拭いてくれるのは、3曲目" Ah! Ca Ira"。ピアノの弦を強くはじいて始まる"Hasta Simpre"、ジョン・レノンの原曲をルート音を固定したような不思議な雰囲気で紡ぐ"Imagine"などを経て、アルバムのラストを締めくくるは"Plaine ,Ma Plaine"。2曲目以来のほんとのクライマックスがここに現前する。最後に魂ごと垂直に引っ張れられていくような気分になる。


『AVANTI !』は、「もし無人島にCDを3枚だけ持っていくことができるなら何を持っていく?」という質問であっても選ぶだろう。うん、選ぶかな。今の段階ならね←弱腰(笑)

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さて、初記事をものすごく勝手な意見で書きました。


曲のイメージとか沸かない文章かもな。。。^-^;

好きな、そして感動した作品を客観的に書くことは難しいね。これはモロ主観だし。

でも、主観のない愛は伝わらないってことで(笑)


次回も乞うご期待であります。

はじめまして

みなさん、はじめまして。

このブログでは、僕が愛してやまないジャズを中心とした音楽のライナーノーツ的なモノを日々綴っていこうと思い、立ち上げました。

ぜひ、勝手な個人のつぶやきを読んでくださいね!


500枚近くCDとレコードがあるので、何年も聴いていないものもあります。

なので、自分がいままでどういう作品を買い、聞き込み、過ごしてきたかを確認しようかなっていう考えのもと始めました。ほんと「勝手」ですが(笑)


ではでは、よろしくお願いしますね m(_ _)m