幼少期に過ごした環境は人の思考に大きく影響を与えると言う

以前も書いたけれど、うちの母親は銀行員からバーのママになった

結婚してしばらく経って祖母がやっていた小さなバーを継いで欲しいと頼まれたから

母親は両親から「水商売などやるなら勘当する」と言われながら継いだそうです

私は小学生の時から何となく母親の職業をろめたいというような感覚を感じていました

小学校２年の時に皆の前で、両親の職業を発表するということになった時に私は「母親の職業を皆の前で言わないといけないなんてどうしよう、、」とお腹が痛くなるぐらい悩みました

悩んだ挙句に父親に「両親の職業を皆の前で発表しなくちゃいけないんだけれど、父親は事務所経営で、、母親は、、？」と

父親は一瞬困った感じで「飲食店をやってます！」でいいでしょ？と

「分かった、、」と言いながらも友人や先生にばれたらどうしよう、、後ろ指指されるんじゃないかと悩みました

発表の時に「父親は事務所経営で母親は、、自営業です、、」と

更に曖昧に誤魔化した自分も母親に悪いようで心が痛かった

母親は毎日朝早く起きて中高６年間毎朝お弁当を作ってくれた

授業参観や行事には恥ずかしいぐらい１番最初に来た

来なくていいと言うのに全てやってきた

夏休みなどには毎日美味しい昼ご飯を作ってくれるか

美味しいお店に本当によく連れていってくれた

関内や桜木町、中華街や山手辺りの今でも有名なお店にはほとんど連れていってもらった

「美味しいお店で食べておかないとね！美味しいものを食べてると人は笑顔になるからね！」と

母親が作る料理はとても美味しかったし、事務所を経営していた父親はわざわざ母親の昼ご飯が食べたいと毎日昼に一度自宅に帰ってきていた

両親の休みは日曜だけなのに、日曜には必ず遠出やドライブに連れて行って美味しいものを食べさせてくれた

中学受験もさせてくれて「勉強しろ」なんて一度も言わずに

お金だけ出して口は出さないでくれた

それでも、私は母親の職業が嫌で仕方なかった

小学生の時に友人から「アイのお母さんてバーやってる？」って直球で聞かれた

「え？やってないよ、、なんで？」って

友人は「やってるんでしょ？うちの親が言ってたよ！」って

「やってないよ、、何かの間違いじゃない？」と

言ってる自分が嫌で嫌で仕方なかった

自分の職業を隠されるなんて母親が知ったらどれだけショックなことなのかと

小学生ながらに親の職業の話になるのを恐れていて

「お母さんはスーパーのパート！」と言える友人がとても羨ましかった

母親から学んだことはたくさんある

母親はいつも日経新聞と地元の神奈川新聞を読んでいて「男の人は癒しを求めにやってくるんだけれど、基本の政治や経済に全く疎いんじゃ一度は来るけれど飽きて２回目は来ないんだよ。色気だけじゃ人は飽きる。必ず知性がないとねっ」って

「人のプライドを尊重しないとダメだよ。誰にでもプライドはあってこんな人にプライドなんてないでしょ？って思うような人にも必ずある。そこを見つけてそっと伝えてあげて嫌がる人はいないんだよ」

「東大を出て官僚になって弱みなんてないと生きている人ほど仕事以外では弱くなるから、それに気づかれないように夜のお店で偉そうにしたり、持ち上げてもらいたがったりする。それをその通りにしてあげながらも、本当に良くないことは相手が怒らないように注意してあげると相手はその場ではムッとしても、また来てくれるんだよって、、」

「この前はママさんに言われてちょっと頭にきたけど目が覚めたよ～、、」なんて言いながらまた来るそうだ

関内や桜木町のお客さんが多かったようで

関内辺りを母親と散歩しているとたま～にスーツ姿の男性が

「こんにちは！娘さんですか？」と挨拶してきた

「誰？」と聞くと「お客さん、、昼間に話しかけて来ないで欲しいね～」と気まずそうだった

そんな時には嫉妬心があった

私のお母さんだぞってあなたのママじゃないと、、（笑）

母親は誰に見せても恥ずかしくないように母親をやってくれたけれど、やはり夜に仕事に行く母親の職業は好きになれなかった

なぜ、酔った男性の横でその男性に合わせて話などしなくちゃいけないのか

自分はその男性と対等に話をしたい！となぜ男性をお金の為に立てなくちゃいけないんだと

幼稚な自分は酔っ払い男性なんかより私の方が余程まともな話が出来るのに、、なんて思っていた

母親が夜に働いているからこんな子だと思われないように

恥ずかしくないように真面目に真面目に生きるんだ！！と

小学生の時からはっきりと思っていた

誰からも後ろ指を指されないように

しっかりと人生を見据えて後悔しないように生きるんだって

今までも、母親が言っていたことは間違いじゃないと思っていたけれど、最近凄く分かるなぁと思ったりする

親子っていつまでもゴールはないんだなぁって

例え、親が死ぬ瞬間まで分かり合えなかったとしても自分が死ぬまでに分かるなぁって思える瞬間があるかもしれないですしね

人と人との関係ってどうなるか分からないから

自分の気持ち次第だからと思うと

気持ちに凹凸が少しずつなくなっていくのが分かる

そうなると、少しずつ生きていくのが楽しくなったりしますよね

(*^^*)

私は考え方が凝り固まっていて、こうでなくてはいけないというのが強いからとても生きづらい

自分にも他人にも厳しいと自覚しているのだから

自分にも他人にも、もう少しゆるっとなりたい

やはり、そのルーツを考えると母親の職業で馬鹿にされないようにって気持ちに強く縛られ過ぎているのだと思う

うちの兄は母親の職業を全く隠していなかった

むしろ「バーを経営してる」というのを密かに自慢に思っていた節さえある

兄は父を継いで何十人も従業員がいる社長になっているけれど

母親の職業を隠してはいないし、自分も自由に生きているように見える

若い頃、兄に「他人から見える自分を無理に変えようとしても、逆に他人をつけあがらせるだけだから堂々としてればいいんだよ。他人の見方なんてあっという間に変わるんだから」と言われた

でも、私も堂々とは生きて来れたなぁとは思う

恥ずかしいことはしてないよね？って誰にじゃないけど

よく自分で確認する

それでも、寂しくなる時はありますね！

そんな時はブログに書いちゃったりして（笑）

自分語りなんて誰でも願い下げだ！なのに

ブログには書いても許されたりヾ(≧▽≦)ﾉ

本当にいつも有難うございます！

皆さんも確実に色々あると思いますけれど

それも人生なので自分に取って良い方に向かうように頑張りましょうね！

昨日、中華街をフラッと通ると好きな肉まんだけ買って食べた

小さい頃、本当によく食べたなぁって

とにかく大きいですよね！

長くなってしまいました(;^ω^)