komarimacsのライトノベルブログ

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何かしら書いたものを公開していくよ。

Amebaでブログを始めよう!

趣味として文章を書いています。


作品と呼ぶには残念な出来ですが、読んで頂けたら幸いです。もしよかったらコメントで批判でもなんでもしてってください。


基本的には短編、長編を上げていきます。


短編は完成されたものを上げると思いますが、それでも誤字脱字はあると思います。気付いたら教えてください。


長編は書いた分だけあげる感じになりますが、短編以上に出来は保障できません!


ゆっくり長く更新していきます。よろしくお願いします。

僕は頻繁に全裸になる。

 ……いや、勘違いしないでください。

 僕が全裸になるのは理由がありまして、僕だって好きで人前で全裸になったりはしませんよ。

 さて、突然ですが皆さんは超能力者ってご存じですか? スプーンが曲げられたり、物を浮かせたり、テレポートできたり、耳がでっかくなっちゃったり、そんなことができる人たちのことです。

 というか、僕がそれです。

 しかし、僕はテレポートだとかはできません。ちなみに一番欲しい力は透視能力です。

 さてさて僕の話は続きます。僕の能力は発火能力です。なにも無い所に火が起こせます。しかし、能力は不安定で自分の意思では発動できません。自分の燃やしたい場所を燃やせません。

僕の能力の説明は置いといて、最近の僕の話をしましょうか。

僕はこれから、好きな女の子に告白します。

そして多分、全裸になるでしょう。

 ……やっぱり僕が変態みたいに聞こえてしまうな。詳しく話をしましょうか。

 ここは屋上、僕はここに(まな)()さんを呼びだした。もちろん告白するためだ。

軽い気持ちではない。高校に入ってから二年間、温めた気持ちを伝えたくなって、告白する決心をしたのだ。

悠斗(ゆうと)くん、用事ってなにかな?」

 彼女が現れた。多分、なんで呼びだされたのかは分かっているのだろう。頬が少し紅潮しているのが見て取れる。

 彼女とは一年間、生徒会で一緒だったから、お互いの表情、感情が読み取れるくらいにはなっていた。

「愛美さん、突然で悪いんだけど……君の事が好きだ」

「うん、私も好きだよ。悠斗くん」

 随分あっさりと返事が返ってきた。僕はドキドキして、心拍数が急激に高まるのを感じた――

 ボフッ!

 ――瞬間、僕の体が炎を上げて燃え上がる。

 そう。能力は不安定って言ったけど、安定はしているんだ。

 発動条件は、僕の心拍数がある一定以上に上がること。そして燃やす箇所は自分の体。僕の超能力はそれしかできない。

 つまり、遅刻して学校に急いで走るだけで、心拍数が上がると燃えてしまい、全裸で街中を走ることになる。何度警察に声をかけられた事か。

 今では僕が全裸で走っていても、警察の人は「あぁ、また燃えたか」と言ったように黙認してくれる。

 そんなことはどうでもいいか。彼女の前では燃えないように、と言うか脱げないようにしていたのに、それも今日でおしまいだ。

 今僕は、全裸になっている。好きな人の前で、大事な人の前で。

「うふふ、やっぱり能力者なのね」

「――ッ!?

 僕は驚きの余り声が出なかった。

「びっくりしてるって感じね。でも、結構な噂になってるわよ? 悠斗君は超能力者だって。まぁ当然だよね、何かあるたびにどこかに行って、帰ってきたら違う服になってるんだもん」

 当然と言ったら当然かもしれない。僕は今まで気付かれていないつもりだったけど、彼女にはもうばれていたのだ。

「それでも、僕と付き合うなんて嫌だよね……」

「嫌じゃないよ! さっきも言ったけど、私、悠斗くんのこと好きだよ」

ボフッ!

 また僕の体に火がついた。

「でも僕は、この通りすぐ全裸になってしまうよ!? デート中にいきなり全裸になってしまう危険性だってある! その時君がどんな目で周りから見られるか分かってる!?

「わかってるよ。私は彼氏に露出を強要する変態ね」

「……そうだよ! だから僕とは付き合っちゃだ――」

「ゾクゾクするわね」

「――ッ!?

 何をいってるんだこの子は? 危ない、普段はこの本性を隠していたのか! とんだ変態さんを好きになってしまった。二年間、積もり積もった愛情も、一瞬で無と帰したよ!

 彼女が宙を仰ぎ悦に入っている隙に、逃亡を試みる。

 ガシッ!

 彼女に腕を掴まれた。逃げられない。

「うふふ、悠斗くん。これからのお付き合い、楽しく過ごしましょうね」

 こうして僕の告白は成功した。

 初デートの日、僕は気合いを入れて服を選び待ち合わせの場所に向かった。

 待ち合わせ場所に着くと彼女は笑顔でこう言った。

「悠斗くん? なんで服を着ているの?」

 僕が全裸になる理由。

それは超能力とか関係なく、彼女が全裸を強要する変態さんだから。

警察の人に捕まることのない僕は、彼女にとって絶好の恋人なのだろう。

 夜

 私は夜中によくトイレに行きたくなる。

 今日も私はトイレに起きた。

 部屋からトイレまでは一直線だ。私は部屋から出てトイレに急ぐ。

どこから聞こえてくるのか分からない音に怯えながら用を足して、トイレを出る。

 左側に階段が合って、下の方は暗くなっていて怖い。私は出来るだけ下の方を見ないようにして、部屋に戻る。

 よかった。何事も無く部屋に戻ることができた。

 部屋に入ると、右側に押入れがある。その押入れには色々と普段から使うものが入っているから、基本的に開けたままになっている。

 夜中、暗い中でその押入れを見るのはとても怖い。なんで怖いかと言うと・・・・・・その押入れの中に誰かが座っていて、こっちを見ている様な気がするからだ。

 私は押入れの中を見ないようにして布団に入り、目を瞑る。

 早く寝てしまおう。そうすれば朝が来て、恐怖からも解放される。

 私は強く目を瞑り、眠ろうとする。

しかし、寝付けない。怖い想像が頭に浮かんでは消えていく。

 そんなことをしているうちに、目も開けられなくなった。

 なぜかって? 開けたら目の前に誰かがいそうな気がするからだ。

 怖い、なんで人間の想像力はこんなにも凄まじいのだろうか?

 あぁ、トイレに行きたくなってきた。私は勇気を出して目を開けた。

 誰もいない。当たり前だ、いるわけがないのだ。

 そうして私はもう一度トイレに行って、帰りは階段の下を見ないように帰って来た。

 また押入れが怖いから、すぐに布団に入ろうとする。

 しかし、何かが邪魔で入れない。

私は暗闇の中、目を凝らして、邪魔になっている物体を見た。

私だ。

なんで私が布団の中で横になっているのだ? これが私なら私は誰だ? ここにいるのは、ナンダ?

私は恐怖で気を失った。

翌朝、目が覚めるといつもの朝だった。私は心底安心して布団を出た。

どこからが夢かは分からないけど、きっと夢だったのだ。バカらしい、自分がもう一人いるなんて有り得ないじゃないか。

私は布団を畳もうと掛け布団の端っこを持って勢いよく持ち上げた。

掛け布団を捲ると、丸くなって眠る私がいた。

あれ? 私はだあれ?