本書は、野村克也氏によるリーダー論である。
組織をうまくまとめるリーダーはいかにあるべきか。
本書で印象に残ったのは、指導者は答えを言うべきでない
ということだ。教える側になると、とかく正解を教えたくなるものだが
野村氏はそのような安直さを戒める。
理由は、先に答えを知ってしまうと選手は思考しなくなり、
結果として進歩も止まってしまうからである。常に答えは選手に考えさせる。そのうえで
結果に対して責任を持たせるべきと説く。
野球だけでなく、ビジネス一般にも応用できる野村氏の理論。
多くの管理職にとって参考にすべき一冊といえる。