お気軽に旅行ができる団体ツアーの一番の泣き所が日付は選べても天気が選べないということ。
ほんと天気に関しては運任せ。そして私は亡くなった父にお願いをするだけ。ww
以前から行ってみたいと思ってた上高地に日帰りで5時間滞在できるツアーを
一番世話好きな私の尊敬する同僚の先輩が申し込んでくれてすごく楽しみにして
もう当日まで毎日のように上高地の天気予報を見て一喜一憂。
見るところによって少しずつ天気が違ってて
当日も雨のところもあれば晴れのところも曇りもあってなんか微妙な天気予報だったけど
東京の朝は雨じゃなくて一安心。とりあえず日傘兼用の折り畳み傘を持って
7時ちょうどのあずさ1号に乗るために早朝5時45分家を出る。
「特急あずさ」と聞くと私ら世代はみんな「あずさ2号」を口ずさむ。ww
同僚の先輩はほんとによく気を配ってくれて集合場所も分かりづらいからと
事前に場所を確認してくれるし、観光雑誌のカラーコピーとかも用意してくれるし
朝食まで準備して持ってきてくれる。こちらはいたれりつくせりで超楽ちん。
新年会とか忘年会の飲み会の幹事も率先してやってくれてそんなめんどくさいことを
なんか楽々と楽し気にやってくれるので私たちにとって超ありがたい存在。
4人で行く予定が一人転んで怪我して行けなくなって女3人旅。
転んだ同僚はなぜかいつも旅行前にトラブルに見舞われついてない人。
そういう人っているよね。(;^ω^)
電車から見える風景が都会から田舎に変わって緑が多くなってくると
仕事の不満やストレスが一気に解消されて心が晴れ晴れとして清々しくなってくる。
やっぱ「緑」なんだよな~。太古の昔はきっといたるところが一面緑だったに違いない。
だから人は「緑」を見ると安心して癒されるし炎とか血とか「赤」を見ると生命の危険信号として興奮するんだろうと思う。
今の列車のトイレも広くてきれいで快適でびっくり。
水を流すとちょっと間をおいてゴボッといきなり吸い込むのにもびっくり。ww
昔両親の田舎の茨城へ行くときに乗ってた常磐線のトイレは・・・
ただ便器に穴開いてて線路に落としてたんだよね、たしか・・・。(;^ω^)
松本駅からバスに乗り換えて上高地へ向かう。
バスの車窓には田園風景が広がって、田んぼの稲が伸びて風にそよいで風の模様ができる様がなんか幻想的。
いいな、いいな、こんなに土地があれば野菜がいっぱいできるのに・・・
うちのベランダではプランター栽培だからどうしても夏は水不足になってナスが固くなってしまう。
やっぱ植物は大地に根を張るのが自然だよね。
そうこうしてるうちに上高地到着。大正池付近で降りて河童橋まで散策。
木々の緑に水のうす緑、数々の緑のグラデーションがとにかくきれい。
晴れていたらそこにブルーが加わるのだけれど、曇りだからグレイが入って
自分的に好みの色合い。
そして空気が都会と違って清涼感があっておいしいったらありゃしない。
少し前まで雨が降っていたのだろうか、地面が濡れててそこに風が吹くと
すごく涼しくて気持ちいい。まさに自然のクーラー。別天地。
雲が多くて日差しも強くなく気温もさほど高くなく散策にもってこいの感じで
まずはいい感じでスタート。
山の影が水に映ってこれまた美しい。
道端に咲く花々も派手じゃないけど小さくてそれぞれかわいく花でもごもごしているミツバチもまたかわいい。
そんでもって電車に乗ってる時もバスに乗ってる時も思ったけど、こうして
線路を作り、トンネルを作り、道を作ってくださった人たちにひたすら感謝。
大変な肉体労働で汗水たらして働いてくれた人がいた
お陰ででみんながこうしてお気軽に遠くまできて絶景を眺めることができるんだから。
梓川に近い散策路は冠水のため通行止めになっていた。
途中のダムとかでも流木が溜まってたからけっこう豪雨があったのだろう。
田代池は水が透明で底の茶色の土が透けて見える。
散策しながらきれいな葉っぱを眺めてて、徳島県で「葉っぱビジネス」をしてご老人が生き生きしてる村があるってのを思い出した。
そういうことを企画発案して実践してくのが本来の高齢化社会のありかたではなかろうかと思うんだけど
今の子供にお金の勉強とか言って投資とか教えてどうするんだとぼやいていたら
「・・・で、あなた何か企画してるの?」と先輩に聞かれてしまった。
「・・・な~んも考えてません・・・」すいません、ばかで・・・。(;^ω^)
先輩が川の左右は上流から見て決められてると教えてくれた。
うちらは川下から歩いているので梓川の右路といったら左側になる。
途中鳥居を発見。大きな木がご神木なのかな・・・大山神社といって山の神を祀る小さな神社に手を合わせる。
ここを有名にしたウェストンさんの碑はうっかり通り過ぎてしまって見れず。(;^ω^)
河童橋に到着する頃には日も差してきて青空が見えた。
ほとんど曇りか雨予報だったのでちょっと感激して父に感謝。
河童橋は観光名所なので人がごった返しててお昼でもと思ったけどお弁当なんかはすでに売り切れてた。(;^ω^)
橋の両サイドにレストランはあるけど片方はカレーが3000円と観光価格。
もう一方の方に入ったんだけどメニューは山賊焼きとカレーとパスタとラーメンくらい。
揚げ物は重いし、カレーはうちの冷蔵庫に残ってるし、パスタも食べたくないし・・・で信州なんだからとみそラーメンにした。
あ、思いのほかみそがおいしくてGood。でもあちこちからただようカレーの臭いがなんか景観を損ねていると思うのは私だけだろうか。(;^ω^)
カレーはごはんとルーがあればすぐ提供できるからお店は楽なんだろうけど年齢的にできれば和食が食べたいんだよね~。
山だから山菜の天ぷらにお新香にみそ汁とかさ・・・。
お店は外の人混みに比べてかなり空いているのはやはりメニューと価格のせいかも。
たぶん探せば地元の食材使ったおいしいレストランがあるはずなんだけどおのぼり3人組だし、ちょっと歩き疲れたしで妥協。(;^ω^)
でもいざ食べ終わってまた散策に行こうと思ってたらなんか雲行きが怪しくなって雷がゴロゴロ鳴りだして
あれよあれよというまに土砂降りになってしまった。(;^ω^)
そこからお店が混みだしたから席をとっておけてよかったかもしれない。
とにかく雨がひどいので雨が収まるまでおしゃべりタイム。美味しい水、お茶、ほうじ茶は飲み放題。
女性が3人集まれば特にたいくつすることなくおしゃべりタイムで時間はいくらでもつぶれる。
「河童橋ってこんなに短かったんだね。もっと長くて大きい橋かと思った。」
と窓から河童橋を覗いて言う同僚。ほんと思ってたよりこじんまりしてる感じ。
観光名所なんてそんなものかも・・・マレーシアのマーライオンも実際見るとかなり小さくてがっかりするらしいし・・・。(;^ω^)
すこし離れたところから撮った雨の河童橋。目の錯覚の不思議。
やはり少し離れると橋が長く見える。雨のせいで人もまばらになって
山々は見えないけど思い出の写真的にはよかったかも・・・。
いったん雨がやみそうになったんだけどまた強く降り出したりして、
途中でまた雨が強くなったらやななので散策はやめにしてお土産みることに。
おみやげはお菓子や漬物が多いんだけどどれも裏の表示を見て棚に戻すの繰り返し。
とにかく食品添加物が多すぎる・・・。(;^ω^)
で、結局まったく無添加じゃないけれどご当地のソウルフードの牛乳パンを買ってみた。
大きくてクリームがあっさりしてて思ったより美味しかった。
あとリンゴとはちみつだけで作った無添加りんごジャム。
甘すぎず、リンゴがつぶれ過ぎずあっさりしててGood。
信州みそ使用の「クリームチーズの味噌漬」は「ナチュラルチーズ表示」で添加物はないけど
味は・・・う~~~ん、おもしろい味だけど、味噌とチーズは別々に食べたいかな・・・という印象。(;^ω^)
あと名産品でもなんでもないピーカンナッツ。www
これはまちがいなくおいしいやつ。
おみやげ買って、雨が小降りのうちに早めに上高地バスターミナルに向かい
「ビジターセンター」で2度目の雨宿り。
2Fで佐藤良樹さんという方の無料の写真展やっていたので拝見。
上高地で7年間写真を撮り続けている方らしく、普段見られない場所や
深夜から明け方の上高地の写真がいっぱいあった。
特に星空の写真に感激。行きの電車で同僚に「本当の星空が見たいんだよね」と話してたので
同僚も「ほら星空あったじゃない」と言ってくれた。
子供の頃茨城で見たこぼれるような天の川・・・満点の星を生きてるうちに見て見たいとずっと思ってるがなかなか実現しない。
外はまた雨が激しくなってて、センターの屋根から落ちる水が滝のよう。
雨が降らなければたぶんこの写真を見ることはなかっただろうな・・・と思うとなんか不思議な巡りあわせだなと思ったりもする。
帰りのバスはさすがにうたた寝ムード。スマホの歩数計は16000歩超え。けっこう歩いた。
松本駅につくとこちらは雨が降った様子はなくてガイドさん曰く
雨雲レーダー見るとピンポイントに上高地に降ったそうな・・・。
誰か雨男雨女いた・・・?(;^ω^)
山の方を見ると山の上だけ光が差しているところがあってちょっと不思議な光景。
この少し前に「雲の切れ目から光が差し込む光景が見たい」と思ったところだったので
ちょっとびっくり。なんか願いが叶ってる?でもうまく写真が撮れなかった。残念。
思ったより早めに駅についたとかで30分くらい自由時間があったので
松本城の模型なんかを眺める。
もっと時間があれば実際の松本城も見たかったな。
また駅の窓から外を眺めると山の下の方に龍のような白い雲が見えた。
「竜神様かもしれないな・・・」と自然現象を勝手に都合よくこじつけで思ってみたりする私。
この雲はすぐに消えてしまったので駅の明かりが映り込んじゃったけど写真に撮れてよかった。
空も川も山々の木々も一瞬たりとも同じ瞬間はないのに悠久を思わせる不思議。
気分は鴨長明。ww
帰りの電車の中で前の席の人が雨でびしょ濡れになって洋服から靴まで全部買って着替えたという人がいた。
それを考えるとまったく雨に濡れることがなく散策できたのはラッキーだったのかもしれない。
山形では災害級の大雨だったことを思えば、怪我することもなく無事に旅を終えられたんだから
また守られたんだと思ってひたすら感謝。
撮った写真を見てたら偶然にもちょうと一年前の同じ日にバスツアーに行ってたことに気が付いた。
たんばらラベンダーパークも涼しくてよかったな・・・。
同僚が「楽しみが終わっちゃったね・・・」と寂しそうに言うので
「またどっか行こう」「秋の上高地にも行ってみたいね」と話に花が咲く。
先輩次もよろしくお願いしま~す。(*'ω'*)
・・・といことで、こうして未来にちょくちょく楽しみを放り投げて
残りの人生楽しんでいけたらいいな・・・と思う。