細菌の芽胞を死滅させるのはどれか。


1.紫外線

2.ポピドンヨード

3.70%アルコール

4.酸化エチレンガス



鉛筆芽胞

 一部の細胞が形作る極めて耐久性の高い構造で、栄養や温度などの環境が悪い状態におかれたり、その細菌に対して毒性を示す化合物と接触するなどの刺激によって形成される。

 芽胞を形成する細菌のことを「有芽胞菌」「芽胞形成菌」と呼ぶ。

 

 右差し熱、薬品、X線など多岐に及び耐久性を示し、芽胞を完全に不活化するには、オートクレーブ処理(約2気圧の飽和水蒸気中で121度15分以上)もしくは、乾熱処理(180度30分あるいは160度1時間以上)が必要となる。

 薬品では、グルタラールによる長時間の接触によって確実に不活化が可能で、次亜塩素酸ナトリウムはやや有効、塩化ベンザルコニウムやアルコール等では不活化は非常に困難である。

 他に、エチレンオキシドやホルマリンによるガス滅菌や、メンブランフィルターによる濾過滅菌、ガンマ線滅菌、間欠滅菌(煮沸→一晩放置→煮沸を3回繰り返す)などでも不活化が可能である。


 カギ芽胞を完全に不活化できる条件で器具等を処理することを滅菌という。



解答:4.酸化エチレンガス


上差し芽胞を作る代表的な細菌は…

・バシラス属(炭疽菌、セレウス菌など)

・クロストリジウム属(破傷風菌、ボツリヌス菌、ウェルシュ菌など)


上差し芽胞を視覚的に鑑別する方法は…

・Wirtzの芽胞染色法

 マラカイトグリーンにより芽胞は緑色に、その他の部位はサフラニンなど赤系色素でピンク色に染まる。