本日は、西村公朝師の版画「虚空蔵菩薩」のご紹介です。


京都の愛宕念仏寺のご住職で、愛らしい仏像を描いていた方でした。
公朝師は、1915年大阪高槻に生まれました。1935年(20歳)、現代彫刻に憧れ東京美術学校(東京芸大)に入学。1940年、彫刻科を卒業。中学で美術を半年教えた後、翌年に26歳で美術院国宝修理所へ就職。そして、1937年から始まっていた京都・三十三間堂の千体千手観音像の仏像修理に参加し、三十三間堂の千体の観音様のうち600体を修復されたといいます。
又、37歳の時に得度して僧侶になっておられ、1955年には40歳で天台宗・愛宕念仏寺の住職に任命されました。
1994年、最晩年の大仕事となる釈迦十代弟子の制作を開始。2003年、十代弟子の最後の1人を彫り上げた2ヵ月後に他界されました。初めて三十三間堂でノミを握ってから62年。この間、公朝師が修復した仏像は、広隆寺・弥勒菩薩(折れた指を復元)や平等院・阿弥陀如来など、実に1300体以上で、仏教と仏像の素晴らしさを、時にはお寺から飛び出して、著作、講演、様々な媒体でやさしく説き続け、愛宕念仏寺を立派に復興させて旅立たれました。(合唱)


版画「虚空蔵菩薩」のシートサイズは、縦48㎝,横32㎝です。

裏面です。

「虚空蔵菩薩」の表情には癒されます。

愛宕念仏寺には、一般の方々が彫られた1200体ともいわれる羅漢様が安置されています。



西村公朝師です。


他の仏様達も描かれていますので、一部をご紹介致します。


どの仏様も、西村公朝師の人柄がにじみ出ている様で、とっても“あったかい”気持ちが伝わります。


ではまた。