鉄血のオルフェンズ
右半身の自由を失ったミカヅキはオルガに言った
これで分かりやすくなった、謝ったら許さないと
半身の自由を失って自分で歩くこともできなくなったミカヅキはそれでもなお自分がこれから辿り着くどこかを目指して前を向いている
28歳になった僕は胸が痛かった
いつからか「将来なにになっているんだろう」という言葉の意味が変わってしまった
まだ18歳だったころ、この言葉のなかには「まだまだ僕は何者にでもなれる」という希望が含まれていた
だが28歳になった今、この言葉のなかには「もう僕がこれからなれる何者かはあまり残されていない」という意味が含まれている
「きっと誰もが羨む何者かになれる」という漠然とした希望を捨てられないままこの歳になった僕に現実は選択肢の少なさを突き付けてくる
諦めれば楽になれることを頭では理解しているのにそれを拒む心がいろいろな選択肢を模索するけれど、あのころは可能だと思っていた選択肢が今はもう不可能なものに変わっている
そんなことを思いながら悶々としていた僕にミカヅキは語りかけてきた
「お前の身体はまだ動くだろう、まだ走れるんだろう」
そうだ、きっとまだどこかにたどり着ける
歩くことをやめなければ
もがくことをやめなければ
だってまだ僕の足は動くのだから
走ることができるのだから
そんな風にアニメに感化されている時点で夢を捨てきれない大人であることは分かりきっているけれどね
