平塚に住んでいる人が、逗子マリーナにあこがれて、「生涯一度は行ってみたい」と思わないように、東京に住んで東京タワーにあこがれて行きたがる人は、ごくごく少数だと思います。
「すぐそこ」にあるものだし「いつでも行ける」からです。
観光名勝があまりない地方に住んでいる人にとっての「近所の八百屋」くらいの感覚です。いつでも行けるし、急いで行かなくてもすぐになくなるものでもない。
でも、人生におけるたいていの物事がそうであるように「いつでも行ける」は「結局行かずに終わった」ということです。
映画でもなんでもそうです。
メジャーなハリウッド映画で、大ヒットした作品の場合、当初の上映期間を延長してロングランでの興行になります。まだ見ていない人にとっては「まあ、ヒットしているし、すぐに上映が打ち切られるわけでもないし、映画館も仕事が終わってもまだやっているし、すぐに映画館に行けるし」くらいの軽い気持ちで「まあ、いつか見よう」と思っています。そのうち、気がつけば映画は終わっていたりします。
東京に住んで東京タワーに行ってみましょう。
平塚に住んで、逗子に避暑に出かけましょう。
いろんな発見があります。
もうこんなところコリゴリと思うかもしれません。
さしたる感動もないかもしれません。
東京タワーに行ったところで、昭和30年代の人々が感動したような感動は待ち受けていないと思います。日本一の高さは、スカイツリーにとって代わられましたし、そもそも、日本一の物を見ることに興味がない人が多くなっているのかもしれません。
でも、東京タワーも、逗子も毎年、毎月?多くの観光客が訪れる場所です。
多くの人を未だに惹きつけてやまない物は、それなりの惹きつける理由を持っています。
「その理由ってなんだろな?」と思って、ウロウロしてみたらいいと思います。
旅は発見です。行ってただ疲れただけというのも新たな発見と言えなくもない。
東京に住んで東京タワーにのぼってみませんか?