クライエントの変化の過程 (『フォーカシングで身につけるカウンセリングの基本』で学ぶ①) | あがり症・パニック症・対人恐怖は「あるがまま」で克服できる!

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こんばんは~。


今日は、”来談者中心療法”を提唱したカール・ロジャーズ先生が、1958年の論文「心理療法の過程概念」に記した”クライエントの変化の過程”をテーマに書いていきます。


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近田輝行先生の本『フォーカシングで身につけるカウンセリングの基本』に紹介されているロジャーズ先生の論文から抜粋された、第一段階から第七段階まである”クライエントの変化の過程”を引用します。

(本記事は、2012/2/25に変更しています。)



【第一段階】 非常に固く、変わろうという願望もなく、外的な事柄については話しても、自分についてはまだ話したくない状態です。


【第二段階】 感情表現や自分についての表現が出てきますが、他人事のように話します。


【第三段階】 自己表現や感情表現が増えてきますが、まだ他人事のように話したり、自分自身の感情にふれたり、受容したりすることは難しい状態です。


カウンセリングを求めてくる人の多くはこの第三段階からスタートするのではないかとロジャーズは述べています。

この段階でいろいろな経験をそのまま理解され、受け入れられていることを感じると、クライエントは次の段階に進みます。


【第四段階】 過去の強い感情やいまここでの感情が表現されはじめ、部分的には受け入れられるようになってきます。


【第五段階】 いまここの感情が自由に表現されはじめます。

体験過程にふれることにともなうおそれやためらいはあっても、実感をともなったあらたな感情がわきあがり、そのことに対して新鮮な驚きも感じます。


この段階での感情は、直接照合できる実感をともなっています。

そして自分自身を変化しつつあるプロセスとして感じられるようになってきます。


【第六段階】 いまここで体験していることがますますからだで感じられるようになり、いま現在の感情が直接的に豊かに感じられ、受け入れられ、それにともなって生理的な解放が起こり、目のうるみや、涙、ため息やからだのゆるみなどに表れます。

自分の内側での対話が自由にできるようになってきます。


【第七段階】 体験過程に信頼をおくようになり、新鮮なことばを用いて感情にぴったりの象徴化が行なわれ、クライエントの内側のやりとりはますますはっきりしてきます。

(『フォーカシングで身につけるカウンセリングの基本』近田輝行先生 著より引用)



これらの各段階における特徴を覚えておくことで、クライエントの状態をより深く理解できるようになると思います。


また、上記の”クライエントの変化の過程”は、”来談者中心療法”における記述ですが、内容をじっくり読むと、”フォーカシング”との共通点が多いことにも気付かされます。


カウンセリングを進めていくうちに、クライエントの「こころとからだ」「感情と自己」が一体となっていくことが共通しているんだなぁと教えられました。


そして、”来談者中心療法”も”フォーカシング”も、目指すところは同じなんだなぁと思いました。


自分のやりたい形を実現するためには、両方とも大切なので、しっかり学んでいこうと思います



今日も、ありがとうございます!


皆さまに、未来を開くインスピレーションが降りてきますように!



↓”来談者中心療法”と”フォーカシング”及びその二つの手法の関連性などが学べる”読んでおきたい”一冊です。

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