約10年ぶりのブログです (^^)
2009年に「第3回メディア・ユニバーサルデザイン(M U D)コンペティション」で佳作を頂いた
『横浜市緑区の みどり車いすガイドマップ4種』です。
営業の方と、印刷の方と、デザイン制作の私の同僚3人で受賞しました♪
このMUDの勉強を始めてから福祉に興味を持ち、現在の介護職へ転職しました。
今年初め頃、約10年ぶりにこのパンフと駅で再会しました。
地図が少し更新され、再版されて今でも配布されているのを知って感動しました♪
工夫点
- 車いすの方・障がい者・お年寄りの方々と協力して、打ち合わせや見直しを行いながら作成しました。
- Vischeckでチェックしながら、色弱者でも見やすい配色にしました。
- 本作品は実際に依頼を受けて作成し、横浜市緑区内で配布されています。
- 車いすが通れる歩道、介助者がいれば通れる歩道、狭く急傾斜があり危険な歩道、歩道のない危険な歩道、とそれぞれが 一目で区別できるように、色と模様を変えました。
- 特に重要な車いす用のトイレやエスカレーター、駐車場等には色付きのマークを、分かれば便利な銀行やレストランには グレー80%のマークをそれぞれ使用しました。
- 文字量や情報量が多いので、イワタUD書体を使用して少しでも見やすくなるように配慮しました。
- 加齢により背景の白が眩しく見えると指摘を受け、背景に薄いアミを引きました。
- 注意事項や目立たせたい部分は、黄色のみだと白内障の方が見にくいので、少しマゼンタを混ぜることにより見やすくし ました。
- 印刷は、高精細印刷でアミ点の潰れや飛びがない印刷方式で刷りました。
- 5原則のサステナビリティを意識してノンVOCインキを 使用するなど、環境に配慮しました。
- 緑区は古い町が多く、歩道が無かったり、道がガタガタで車いすの方が通るには危険な道が沢山あるということがこの地図を一目見ただけで分かるので、これを機に道路やサインなどの提案をすることができたら良いと思います。
講評
実際に使用されているガイドマップである。街の道路を、車イスが通りやすいかどうかでランク分けし、通りやすいコースやエレベーターなど車イス対応施設の配置を、分かりやすく探せるようになっている。白内障の人がみづらい黄色の色あいの工夫や、光が散乱してもまぶしくならないように薄くグレーを入れた背景など、特に高齢者の使用が多いことに配慮したデザインになっている。このような地図は、住民に分かりやすい情報を提供するだけでなく、バリアフリーで特に整備すべきキーポイントを探すツールとして、行政側にとっても効果的である。