小児がん経験者の親であるわたしや友人が伝えたい思いが
ここにたくさんありましたので、載せさせていただきます。
この思いが、全国的に、世界的に広がりますように・・・・
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小児がん経験者が生きやすい社会を求めて発した
小児がん横浜宣言が、「小児がんネットワークMN(みんななかま)プロジェクト」が
横浜市で開催した日本発の「全国小児がん経験者大会」で、参加者全員の賛同を得て
採択されたものです。
「共に生きよう 小児がん横浜宣言」と題したこの宣言は、その目的を
「ひとりでも多くの仲間達を救える医療体制を求め、小児がん患者が前向きに生きられる社会を
実現するために」として、「私たちにできること」「医療者や教育者、家族、行政、そして社会へのお願い」を
つづっています。
共に生きよう 小児がん横浜宣言
宣言作成の経緯
かつて不治の病であった小児がんは、今や7~8割が治る病気となり、治療後の人生を生きている小児がん経験者は全国に5万人いると言われています。しかし、治療の影響から、個人差はあるものの治療中、治療終了後に様々な身体的・心理的・社会的問題が発生します。
国の小児がん対策は2011年にようやく動き出しました。新たな癌対策推進計画の中で小児がんは重点的に取り組むべき課題として取り上げられ、整備が始まっています。
今闘病している仲間たち、成人しこれからの人生を全うする私たち、これから発症するかもしれない仲間たち、亡くなった仲間たちのために、私たちの経験が次の未来へつながるよう、小児がん経験者の思いをここに宣言します。
〔わたしたちにできること〕
1.小児がんの自分を受け入れる
子どもの頃に発症した私たちは大人になります。その後の人生をよりよく生きていくために、小児がんの経験を自分のこととして自覚し、受け入れます。
2.小児がんを自信に変える
小児がんの経験は過酷でつらいものです。しかし、一方で多くの人に支えられ、困難をのり越えるというかけがえのない経験もします。この貴重な経験が生きていくための糧となり自信へとつながるよう希望を持って前へ進んでいきます。
3.小児がんを正しく周りに伝える
小児がんは希少疾患のため、正確な情報が行き届かず、誤解による偏見が多く存在します。
私たちは周囲へ正しく自分のことや病気のことを伝え、小児がんの啓発に取り組みます。
〔みなさんへのお願い〕
1、医療者へ
子どもへのわかりやすい説明
子どもは何の病気かだけではなく、今何が起こっているのか、どうして家へ帰れないのかを知りたがっています。子どもだからこそ、状況や体調、理解度に合わせ、必要に応じ繰り返しわかりやすく説明してください。
親への支援
子どもを支えてくれる親も不安を感じています。子どもは親の不安を敏感に感じ取ります。家族が不安におしつぶされないよう、治療の選択、周囲への説明など親にかかる様々な負担を軽減するような関わりをしてください。
2、教育者へ
病気の理解
学校では先生の対応が私たちの学校生活を左右します。
どんな病気か正しく知ってください。
小児がんに対する教育の実践
「小児がんはうつる」等誤った知識や一時的な容姿の変化のためにいじめられる仲間がいます。
正しい情報を子どもに伝えてください。
3、家族へ
私たちへの関わり方
小児がんという病気を最後に引き受けるのは私たちです。私たちが自立できる人生を送れるように関わってください。
きょうだいへの関わり
きょうだいが病気になるときょうだいへも大きな影響があります。きょうだいに与える影響を最小限にするよう関わってください。
4、行政へ
小児がん患者のいのちと未来を守る体制を実現し、これを維持してください。
5、社会へ
小児がんのことを正しく知ってください。社会全体の理解は私たちの生きやすさ、生きていく勇気や希望につながります。
2012年12月1日 神奈川県横浜市にて 小児がん経験者一同
小児がんネットワークMN(みんななかま)プロジェクト