#7 ちびの変化
「ちび、ちょっと大きくなったじゃろ?」久しぶりに会ったちびを改めて見ると、夏よりも毛並みがふわふわになり、少し貫禄が出ていた。「ばあちゃん、ちびにご飯あげすぎじゃてw」「なんのことかねぇ。ちびはよう食べるけぇ、元気でええがな」ばあちゃんは笑っているが、ちびの横を見ると、空になったご飯皿が2つも置いてある。「……2回食べとる?」「さっき食べたけど、かずが来たけぇ、もう一回くらいええじゃろ」「完全に太らせようとしてるやん!」ちびは気まずそうにそっぽを向き、尻尾をぱたぱたと振った。その晩、こたつに入りながらちびの頭を撫でていると、ばあちゃんがふと呟いた。「そういえば、かずが帰ってからしばらく、ちびはちょっと変だったんよ」「え、どういうこと?」「朝、玄関の前でずーっと座っとってな。かずが帰ってくるんじゃないかって顔して待っとったんよ」ぼくほちびの顔を見た。「ちび…、俺のこと待ってたん?」ちびはこたつの中からちらっとぼくを見て、鼻を鳴らした。「ツンデレか?」でも、何となく分かった。あの日、車を追いかけてきたちびの姿を思い出す。「ちび、俺のこと好きやろ」「……わん っ!」急に吠えた。「ちょ、なんでそこでキレる!?」ばあちゃんが笑っている。「照れとるんじゃろ」「ツンデレすぎるやろ……」次回、ちびの驚きの”秘密”が明かされる。