前回からのつづき。

私を救ったもの、
それはまず「歌」だった。

私は、1才半くらいから
演歌をうたっていた。
当時、テレビは歌謡曲が大ブームで
常に歌番組が流れていて
ピンクレディー、キャンディーズ、
山口百恵、都はるみ、石川さゆり、美空ひばり、
五木ひろし、新御三家、岩崎宏美などなど
きりがない程スターが常にテレビにでている。

祖父にとって初孫だった私、
歌が大好きだった祖父は
本当に溺愛してくれて
当時としては
非常に高価だったビデオカメラを買い
いつも私を撮ってくれた。

そして、歌をうたうと
祖父だけでなく
うまいうまいと
みんなが褒めてくれる。
だから私は嬉しくてまたうたう。

気づくと私はカラオケ大会の常連に
なっていった。

その頃、ちびっこカラオケ大会 
なるものが
大流行で、お祭りやテレビでも
こどもたちがしょっちゅう競ってうたっていた。

私は増えていくトロフィーを見つめながら
幼いながらに
「歌手になりたい」
という夢を抱き始める。
そして、「歌では誰にもまけないぞ」
という気持ちが、取り柄になる。

誰にもまけないもの、それは
自分の武器になるんだと
そのときはまだ気づいていないのだけれど。

そして、
その武器を持つことが
人に妬まれいじめられるきっかかけにも
なるんだと後にわかるのだけれど。

このつづきはまた。