2次障がいへの対応・・・3

 次に大切なのは、発達障がいを有する人本人が、自分の障害を理解し、受け入れることです。これを障害受容といいます。発達障がいを有する人は自分はダメなやつだ、と思っておる人が大半です。ほとんどの人は、自分で自分の問題やできなさを自覚しています。だれでも
普通にできることが、自分ではできない、と理解しています。しかし、なぜ自分にはできないのかがわかりません。それが苦しいのです。なぜなのか、理由がわからないから対処方法もわかりません。ですから、自分がダメなやつなのではなく、発達障がいのためにできなくなっていることを伝え、具体的な処理方法があり、社会的にな対処方法があり、社会的にも様々な支援を受けられることを教えることによって、その人自身が安心できますし、自分自身で解決していこうという意欲がでてきます。ですから、自分自身の障害受容が大切なのです。
 保護者や教師によっては、障害のことを本人に隠そうとする人がいます。障害があるとわかると、自分はダメなやつだと、ますます落ち込んでしまうのではないか、と心配するのです。そうした心配も理解できますし、伝え方や伝えるタイミングは注意する必要があります。本人が受け入れやすいタイミングで、わかりやすく伝えることが重要です。どうしても、受け入れられないときには、伝えないほうがよいでしょう。しかし、本当の意味で自分自身が変わっていく努力をはじめるためには、自分自身を理解して受け入れることから始めなくてはなりません。
 周囲の理解と本人の障害受容、この2つが2次障がいを防ぐ最良の方法と理解して、対応していきましょう。