2, 学習障がいとその対応

 文部科学省は、学習障がい(LD)を下記のように定義しています。

「基本的には全般的な知的発達に遅れはないが、聞く、話す、読む、書く、計算する又は推論する能力のうち、特定のものの習得と使用に著しい困難を示す様々な状態を指すものである。その原因として、中枢神経系に何らかの機能障害があると推定されるが、視覚障がい、聴覚障がい、知的障がい、情緒障がいなどの障害や、環境的な要因が直接の原因となるものではない」

 LDとは、この定義からもわかるように様々な症状がありますが、下位カテゴリー読字障がい、書字表出障がい、算数障がいの3つがあります。読字障がいとは、文字の形を正しく認識することが難しく、文字を読むことが困難な状態です。LDの中で最も多いのは、読字障がいです。

 学習障がいが発現する原因は、今のところ分かっていません。定義の中に中枢神経系の何らかの機能障がいと推定されている、とありますが、視覚系・聴覚系・運動感覚系などに疾患が見られす、関k当的な原因も考えられないため、中枢神経系の機能障がいとしか考えることができない、という消極的な推定にすぎません。発症メカニズムはわかっていない、ということは、治療法がないということを意味しています。今のところ薬など医療的に治療する方法は見つかっていません。

次回はLDの対応方法についてアップいたします。