冬のライチョウ


映りゆく季節を

鏡のように

ライチョウの羽はうつしとる

まだ雪はやってこないが

大気の中にはその気配があるのを

早くも羽は

敏感にキャッチしている

山々が

白銀におおわれるのは もうすぐだ

雪の中へ自分を消してゆくように

ライチョウも羽を雪色に染める

けれども冬は

さびしいだろう ライチョウよ

雪にまぎれて

母さん鳥が 見えない

子どもの鳥が 見えない



               「新川和江全詩集」  情報誌「アクロス」より


立山で夏スキー合宿をしていた学生の頃
思い荷物とスキーを担いで、
雷鳥沢まで歩く途中に見かける雷鳥にホッとしたことを思い出します。

何時間歩いたか覚えていませんが、
あ~若いって素晴らしい・・・あせる


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