大阪府の橋下知事はん。
相変わらず、言い方きっついなぁ。
「学力も駄目、体力も駄目。大阪の教育は、どうなってんねん」やて。

確かに、大阪府が前の全国学力テストに続いて、今度の体力テストでも全国平均をえらい下回ってしもたのは事実です。
せやけど「普通、勉強ができなければ体育はできる。学力も体力も低くてどうする」まで言われたら、大阪の中学生の1人としてへこみますわ。

知事だけちゃうけど、大人ってほんまに比較が好きやなぁと思います。
経済開発機構の学力調査でも、日本が何位に下がってもた、えらいこっちゃ、学力低下やって大騒ぎするでしょ。

比較して自分の位置を確かめることに一定の意味があることは認めます。
でも、ただ他と比べて駄目みたいに決めつけられると正直しんどい。
子どもの親への声を集めた公共広告機構の広告『こども教育委員会』にもありますよ。
〈ぼくを他の子と比べるのはやめて下さい〉

友達が持ってるから同じ物買うて、なんて頼むと親は大概言うでしょ。
「あの子はあの子、あんたはあんたや」。
それが、成績とかの話になると「なんで、あの子より下なん?」。
都合よすぎへんかなぁ。

他の国や他の県や他の子と比べて駄目駄目言わんといてほしいんです。
あの広告にはこんな声もあります。
〈できないと決めつけないでぼくを信じてください〉

―20090129 中日春秋