昨日、新大統領が就任したアメリカ
安堵の気持ちとともに、
極度の緊張、カチカチに固まっていた身体から
スーッと力が抜けていった瞬間でした。
今年は心を落ち着けて少しずつ楽しんでいこう
そんな思いでブログを前回書いた翌日
議事堂への前大統領支持者と過激派による襲撃
それ以降数日間は、異常な緊迫感と何が起こるかわからない恐怖に
包まれた日々でした。
起きた事に驚いたかといえばそこまでの驚きはなく
遂にこの時がきたかというのが正直な気持ちでした。
もともと、
色々な人種、宗教、文化の人々が住むこの国で
とりあえず表向きは平等というのがアメリカの建前でしたが
前大統領就任後、あからさまに続いた
醜い人種差別
移民への差別
特定宗教への差別
激しい貧富の差
最初は、前大統領の発言に
驚き戸惑っていた国民も
途中からは、麻痺してきていたように思います。
”ああ。。。またわけわからん事言ってるし”
そんな風に自分の中で処理をするしかないぐらいに
最後の方は、混乱した感情が
多くのアメリカ人の心を占めていたように思います。
私自身、
移民としてこの国に住み
アフリカンアメリカンの主人と生活をしていく上で
この4年間は、
不安、恐怖、怒り、悲しみ、絶望
そんな思いがドーンと重く体に蓄積されていく日々でした。
暴動当日、主人と二人でニュースを見ながら
ぽつっと彼が呟いた言葉
”この集団が、もし白人じゃなかったらすぐに撃たれて死体の山になってるよ”
本当に、重く重くのしかかるこの国の現実を痛感した時間でした。
(数日後、どんどんと逮捕されていく過激派の支持者をみて
内心ホッとしました)
そして、大統領就任式前日
コロナで亡くなった犠牲者40万人への追悼式
就任当日の大統領の言葉
私は、結束について話すことが最近ではバカげた空想のように聞こえる事を知っています。私たちのこの国が深く分断されていることも理解しています。
根深く残っている人種差別と社会での人種的不平等
コロナにより、仕事を失い家を強制退去させられる事に怯える人たちがいることを
毎日、食べるものがなく希望を失っている家族がいることを
高額な医療費のため病気になっても病院へ行けない人々がいることを
今この国で何が起きているのかきちんと理解しています。
私はここで約束します。どんなに厳しい現実でも
今この国で起きていることを包み隠さず国民に伝えます。
異なった意見を持つことは民主主義のこの国に生きる私たちの自由です
しかし、同意できないからと言ってお互い憎しみあうのはもう終わりにしましょう。
私に投票してくれた人そして
私に投票しなかった人たちも含めたすべての米国民の大統領になります。
この国をもう一度立て直していきましょう。癒され、団結していきましょう。
私はここで国民の結束に全身全霊を注ぐことを約束します。
4年ぶりにこの国にリーダーが戻ってきてくれた
そんな思いが溢れ、テレビ画面の前で夫婦二人涙を流した1日でした。
国のトップが変わったからあっという間に全てが良くなるなんてことはない
みんな理解しているけども、
本当に、心底疲れたアメリカに住む人々にとっては
少しだけ明るい希望の光が見えた節目だったように思います。
自分達のリーダーは自分で選ぶ
自分たちの国は自分たちで作る
今回の選挙はアメリカの民主主義の底力を見せられた
1年でした。
来月、コロナの死者の予想は50万人を超えると予想されています。
前政権中に過激化した白人至上主義者グループの問題や
悪化してしまった治安 本当に問題は山積みで
内戦中のようなアメリカですが、
どうかどうか少しずつこの国に日常が戻ってくることを
祈ると共に、
自分が今できることを考え
少しずつでも確実に進んでゆけたらなと思います。