多くを語らないが、素行の悪い生徒は本人が気づくように指導する。
何故こんな回りくどいことをするのかと今考えてみると、自分で考え、反省し、チームには野球を同時に指導する。
生徒との間には一定の距離を持つ、当時私の通っていた中学は校舎工事の為にグラウンドが半分しか使えなかったので、週末は他校で練習試合、平日は練習、成績の悪い生徒は夜に恩師の家に呼ばれて勉強。
今思えばいつ休んでいたのだろう…
しかし、生徒に費やしてくれた時間を考えると、責任感や愛情が私達生徒にあったのだろう。
生徒も文句一つ言わずについていっていた。
私が進学する時に恩師は何も言わなかったし、どこの高校に行きたいのか、私には一切聞かなかった。
私も何故か相談もせず、5校からの推薦を断って自分の行きたい高校のセレクションを担任の先生にお願いしていた。
恩師が無口だけれど、私にはほとんど指示や指導をしてくれなかった事を妻に話した、すると妻から思いもしない答えが…
"その先生はよく生徒を見てたんだね、だってあなたに細かい事を言っても、あなたは素直に聞かないし、ほっといた方がしっかりやるのを分かってたんだね笑"
自分でもよくわかっているが、頑固と言うか捻くれ者というか、私は確かに細々と言われるのは好きではない、必要とされる事は先読みしてやっておくタイプだ。
数十年経って、恩師の人を操る能力や1人1人違う接し方は今の私でも足元にも及ばない。
健在であればいろいろ教えてもらいたかった。
あの貫禄というか、オーラを私が纏う事はないのだろう。