分断と対立をつくりだすことは、やくざが自分の組織を守るための大切な手法だ。
外に敵がいると組織がまとまる。敵に対抗するためには何でもやれる、どんな命令でもできる。そして中身は縦割り専制主義、意思の疎通などない完全な一方通行の世界。上からの命令は絶対で、逆らえば殺される。
「掟」と言えばなかなかのもののように聞こえるが、中身は保身のための道具に過ぎない。親分がふんぞり返って自分だけいい思いをするための仕組みだ。
敵がいないと組織は弱体化する。ゆるんでしまう。だから無理にでも敵をつくり、敵に対抗し、争うためと称して暴力の組織を強化する。
アメリカのイラク攻撃がそうだった。大量破壊兵器など持っていなかったにも関わらず、持っていると大義名分を掲げ、攻撃した。
米中の争い、米・イスラエル/イランの争い...。根拠などあっても無くても構わない。無理にでもこじつければそれがとおる。たいこ持ちの幇間国家や政治家がそれをおだて上げる。
ルールなどない。力の強い者が自分勝手な行いを貫くだけ。どんな汚い手でも口先で正義にしてしまえる。殺人も破壊も思うまま。
アメリカという一国が世界の正義を守ることはない。アメリカは核兵器を持っても良い、他国には核兵器を持たせない。アメリカが世界の秩序を守るという幻想が作り出した絵空事だ。アメリカは核兵器で他国を脅し、自国の利益を得ようとしているだけだ。
国際協力の中からしか正義は生まれない。
今日の世界の安全保障はもはや一国の利益追求だけからは生まれない。世界はあまりにも複雑に絡み合い、それぞれの関係が深くなっている。イランという中東の片隅で起きた戦闘が世界中の国々を揺るがす。原油というエネルギーの問題だけかと思っていたら、生活に直結する物資、生産/流通に必要な物資にまで重大な影響が及ぶ。当たり前と思っていたことが当たり前ではなかった。
世界が協力して、世界の安全保障を作り出すしかない。分断や対立からは作り出せない、生まれない。
どんな馬鹿にでもわかってしまう、そんな世界が今、目の前に広がっている。