「蕗の薹(ふきのとう)」について広辞苑第五版です。
「春の初めに蕗の根茎から生え出る花茎。ふきのじい。ふきのしゅうとめ。」
 
「とう」は、植物が花をつける茎のことをいいいます。「薹」という17画の漢字です。野菜などでよく「薹(とう)が立つ」と言いますが、その「とう」です。主根からでた脇の枝からでた花芽のある枝をおひたしなどに用いるようです。

「ふき」は、春先たくさんのつぼみのある花芽を出します。「ふきのとう」です。花が咲きすぎないころに摘んで、天ぷらにしたり、刻んで味噌汁に入れたりします。花を細かに刻み、そこに味噌を加えてまた刻んで「刻みふきのとう」を作ります。我が家の定番「ふきのとうみそ」です。

 ふきのとうは大きく伸びてもおいしく食べます。ふきのとうはそのまま生長し、花を咲かせながら大きくなります。50センチメートルくらいになったものは、葉と花をはずして、茎を炒め物にしていただきます。とてもおいしいものです。もちろん、ふきそのものも太く大きく成長した茎をいただきます。煮物などに大活躍です。

 季節を楽しむ食べ物として、そして季節を告げる植物として、一年中活躍する「ふき」です。子どもの頃、蕗の葉で傘にしたいと思っていました。そんなフキもあるとのこと、ぜひ一度、フキの傘をさしてみたいと思っています。