多くの住民の方が自分の畑でなにかしら作られています
季節に合わせて作業するわけですが
冬の間はやることが少ないです
そんな冬の間
せっせと農具?を作られている人もいます
1月のある日、声をかけたとき土間でなにやら手作業をされていました
その時は時間がなかったので一言二言、玄関先で言葉を交わして失礼したのですが
何を作られていたのか気になっておりまして後日再び訪問して聞いてみたところ
こちらを冬の間作られているとのこと
背中蓑
というそうです
蓑
と聞いてどんなものと思いますか?
私はかっぱのような「雨具」だと思いました
こんなイメージ
画像お借りしました
ところがこれは「背中蓑」といって晴れた日に日よけとして背中に背負うものだそう
調べてみると軽くて熱をもたず通気性が抜群とのこと
自分に合わせて紐をつけてリュックのように装着するようです
畑仕事をしたことがないので想像もしてませんでしたが
よく考えればひなたでの作業をほとんどかがんだ姿勢で行います
背中はずっとおひさまに照らされっぱなし
なるほど必需品です
材料はスゲ
これも勝手に藁で作ってると思ってました
そういえば『茶摘み』の歌詞で
♪あれに見えるは茶摘みじゃないか
あかねだすきにスゲの笠♪
とありますがこのことだったんだと、ん十年経って理解しました
作れるのは一部地域の数人となったようですが
寒くて外に出られないときのいい仕事なようでたくさん作られていました
今はモノがたくさんあって
「直すより買ったほうがいい」と
冬の間にしていた繕いものやわらじづくりのような身の回りの品づくりは
すっかりなくなったと思ってましたら
まだ残っておりました
「やることがある」というのが
どれだけ心のビタミンとなっていることか
お話をしてくださった住民の方がキラキラしておられたのが印象的でした