竹脇無我さん
無我さんが亡くなったという信じられない知らせを聞いてからずっと、二人で交わした会話やその情景が頭の中を巡り続けている。
まだ全く信じられない。
数年前、ある仕事で石川県の温泉地にご一緒した。関係者全員の夕食が終わった時、無我さんが僕に「三四郎君、もう少し一緒に飲もうよ」と声をかけてくれた。
どこかラウンジのような場所でかと思ったが、場所は無我さんの泊まる部屋だった。もうすでに焼酎と水割りセットが用意されている。
「部屋の方がいいんだよ、落ち着いて飲めるし話もできる」と言われたものの、こっちはなかなか落ち着かない。二人分の水割りを僕が緊張しながら作り飲み始めたはいいが、何しろ目の前にいるのは子供の頃から「大岡越前」で見続けてきた伊織先生である。
その気持ちが伝わったのか、「剛さんは真面目だからねぇ。酒も飲まないし。だからあなたが相手の方がいいのよ…気楽で」と、その「気楽」という言葉で僕の気持ちをほぐしてくれた。
だいぶ飲みが進んで、話題は仕事のことへ移る。
多少酔った口調になり「役者なんて、ほんとに嫌な仕事だね。辛いしね。役に立たないしさ。」
僕の方も酒のおかげで少し図々しくなり「無我さんの仕事を毎回楽しみに待ってるファンの方がいるんだから、嫌だなんてダメですよ。スターがそんなこと言ってたら、俺達若手は夢持てなくなっちゃうでしょ。」
(確かに僕はこう言ったが、今思えばよく無我さん相手にこんな生意気が言えたものだと思う)
「それはそうかもしれないけどさ…、でもやっぱり役者の仕事なんて辛いことしかないね。」
「じゃ、どうして今まで続けてこられたんですか?」
こんな、怒鳴り付けられても仕方ないような僕の失礼な質問に、無我さんは少し黙った。
そして見る見るうちに両目が赤く潤み、ゆっくりこう言った。
「…仲間がね……、いい仲間と出逢えたから……」
テーブルの上のボックスからティッシュを2枚抜き取り重ね、目頭にあてた。気付いたら僕まで泣いていた。
しばらくしてティッシュが顔から離れると、急に無我さんの顔が少年みたいに明るくなった。
「この前、舞台の台本で面白いの見つけたんだよ。2幕の方にいい役が出てくるの。でもその役やる役者は1幕では違う役を二役でやる指定が書いてあってさ、そっちは学者かなんかの役で、台詞がやたら多くて難しいの。だからさ、その公演やる時には1幕の役は三四郎がやっていいよ。そしたら俺はやりたい役だけできるから」
2人で今まで泣いてたとは思えないくらい大笑いした。もう午前3時を回っていた。
残念ながらその公演は実現しなかった。本来、一人二役の役を無我さんと二人でやってみたかった。
無我さんは僕の芝居によく来てくれた。過去2回やった僕と松崎のRaiKenの芝居も両方とも観てくれた。
「君らは面白いよ」例の少年みたいな顔でそう言うと、今観たばかりの芝居の思い出し笑いをして僕の肩を嬉しそうに叩いた。
それからは、話す機会があるたびに、
「RaiKenの次回作はまだなの?あれ楽しみなんだよ。でもあなたが書くなら俺も出てもいいな」なんて嬉しいことを言って下さった。
無我さんに観てもらえなくなってしまった次回RaiKen、来年は必ず実現させようと思っている。
そうすれば「俺はこれ楽しみにしてたんだよ。……何?俺が来ちゃ悪いの?」と、ひょっこり観に来てくれるような気がするのだ。
そんな期待を、僕はまだ当分捨てられそうにない。
まだ全く信じられない。
数年前、ある仕事で石川県の温泉地にご一緒した。関係者全員の夕食が終わった時、無我さんが僕に「三四郎君、もう少し一緒に飲もうよ」と声をかけてくれた。
どこかラウンジのような場所でかと思ったが、場所は無我さんの泊まる部屋だった。もうすでに焼酎と水割りセットが用意されている。
「部屋の方がいいんだよ、落ち着いて飲めるし話もできる」と言われたものの、こっちはなかなか落ち着かない。二人分の水割りを僕が緊張しながら作り飲み始めたはいいが、何しろ目の前にいるのは子供の頃から「大岡越前」で見続けてきた伊織先生である。
その気持ちが伝わったのか、「剛さんは真面目だからねぇ。酒も飲まないし。だからあなたが相手の方がいいのよ…気楽で」と、その「気楽」という言葉で僕の気持ちをほぐしてくれた。
だいぶ飲みが進んで、話題は仕事のことへ移る。
多少酔った口調になり「役者なんて、ほんとに嫌な仕事だね。辛いしね。役に立たないしさ。」
僕の方も酒のおかげで少し図々しくなり「無我さんの仕事を毎回楽しみに待ってるファンの方がいるんだから、嫌だなんてダメですよ。スターがそんなこと言ってたら、俺達若手は夢持てなくなっちゃうでしょ。」
(確かに僕はこう言ったが、今思えばよく無我さん相手にこんな生意気が言えたものだと思う)
「それはそうかもしれないけどさ…、でもやっぱり役者の仕事なんて辛いことしかないね。」
「じゃ、どうして今まで続けてこられたんですか?」
こんな、怒鳴り付けられても仕方ないような僕の失礼な質問に、無我さんは少し黙った。
そして見る見るうちに両目が赤く潤み、ゆっくりこう言った。
「…仲間がね……、いい仲間と出逢えたから……」
テーブルの上のボックスからティッシュを2枚抜き取り重ね、目頭にあてた。気付いたら僕まで泣いていた。
しばらくしてティッシュが顔から離れると、急に無我さんの顔が少年みたいに明るくなった。
「この前、舞台の台本で面白いの見つけたんだよ。2幕の方にいい役が出てくるの。でもその役やる役者は1幕では違う役を二役でやる指定が書いてあってさ、そっちは学者かなんかの役で、台詞がやたら多くて難しいの。だからさ、その公演やる時には1幕の役は三四郎がやっていいよ。そしたら俺はやりたい役だけできるから」
2人で今まで泣いてたとは思えないくらい大笑いした。もう午前3時を回っていた。
残念ながらその公演は実現しなかった。本来、一人二役の役を無我さんと二人でやってみたかった。
無我さんは僕の芝居によく来てくれた。過去2回やった僕と松崎のRaiKenの芝居も両方とも観てくれた。
「君らは面白いよ」例の少年みたいな顔でそう言うと、今観たばかりの芝居の思い出し笑いをして僕の肩を嬉しそうに叩いた。
それからは、話す機会があるたびに、
「RaiKenの次回作はまだなの?あれ楽しみなんだよ。でもあなたが書くなら俺も出てもいいな」なんて嬉しいことを言って下さった。
無我さんに観てもらえなくなってしまった次回RaiKen、来年は必ず実現させようと思っている。
そうすれば「俺はこれ楽しみにしてたんだよ。……何?俺が来ちゃ悪いの?」と、ひょっこり観に来てくれるような気がするのだ。
そんな期待を、僕はまだ当分捨てられそうにない。
31歳になりました!
またまたお久しぶりになってしまいました
昨日、7月16日に31歳の誕生日を迎えました
誕生日のblogまで翌日の更新になってしまうほど筆不精な僕ですが、どうぞ呆れずにお付き合い下さいませ。
31歳になり、まず何をしようかと考えたところ、まず障害となるのはこの暑さ。
毎日、熱中症で倒れる人のニュースを聞かない日はないこの頃ですが、皆様は元気にお過ごしですか?
暑さで働きが鈍くなっている頭で考えた結果、31歳になりたての僕はアイスを食べに行くことにしました。近所のアイスクリーム屋さんに汗をかきながら歩く…
31歳の食べる31(サーティ-ワン)アイス
しかもトリプル煜
31歳になっても思考が成長しない頼なのです。


昨日、7月16日に31歳の誕生日を迎えました

誕生日のblogまで翌日の更新になってしまうほど筆不精な僕ですが、どうぞ呆れずにお付き合い下さいませ。
31歳になり、まず何をしようかと考えたところ、まず障害となるのはこの暑さ。
毎日、熱中症で倒れる人のニュースを聞かない日はないこの頃ですが、皆様は元気にお過ごしですか?
暑さで働きが鈍くなっている頭で考えた結果、31歳になりたての僕はアイスを食べに行くことにしました。近所のアイスクリーム屋さんに汗をかきながら歩く…
31歳の食べる31(サーティ-ワン)アイス
しかもトリプル煜31歳になっても思考が成長しない頼なのです。


