3月に脳梗塞で倒れ、後遺症で認知と言語を失い、施設に入所療養していた祖母が10月12日に亡くなった。
97歳、大往生だった。
祖母の死に際し、不思議と悲しみは無く、
「お疲れさまでした。ありがとうございました。」
と心から感謝の思いだけだった。
葬儀のあと、叔父から、
「遺品を整理していた時、
祖母は自分が死んだ時に棺に入れて欲しいもの、遺影に使う写真、連絡して欲しい人、処分して欲しいものなど一式が出てきた。」
と聞いた。
そんなことひとつも聞かされていなかったという。
それらを処分すると、祖母に関するものはほとんど残らなかったそうだ。
何も残さず死んでいく…
あたかもこの世に存在すらしていなかったかのように…
これまで僕は「生きた証を遺したい」と思っていた。
でも、
おばあちゃんのようにこの世から去っていく方が、
「強い」
そう思った。
おばあちゃん、見事でした。
今日、テレビ見てたら、生きて帰還した元特攻隊員の方が、
当時の壮絶な様子を語っていた。
字幕スーパーに出ていた年齢が98歳…
改めて祖母が生きてきた時代を思った。
それでもおばあちゃんは、静かに生きて、
そして静かに帰って行った。
