コイカイコのカイコその116:阿賀猥、THE RANKERS etc.
2007/10/18
コイカイコのカイコ(恋かいこの回顧)その116:10月18日
★阿賀 猥 『ラッキー・ミーハー』 『JO5 Vol.16』
13年前の今日 1994/10/18
先日阿賀さんから送られてきた 『ラッキー・ミーハー』と 『JO5 Vol.16』を読んだ。
両方とも面白い。
「最近は誰も狂わなくなった。男にであれ女にであれ、思想にであれ、それほど入れ込んだりはしな
い。だが決して狂わず皆して賢く行儀良く生きていく、というのはいったいどういうことなのか?
馬鹿にもされず、傷も受けず、我身大事に長生きはするだろうが、これでは真に生きたことにはなら
ないだろう。三島氏は誰が見てもどこから見ても、おかしなものにさえ狂えることを示した訳で、ファナ
ティシズムの才能ということでは大したものだと思う。
なぜ狂うか? 狂わなければ見えないものがあり、狂わなければ生きたことにならないのだ。女と男の
問題も、両者の間が狂いやすい、ということで価値があるので、双方狂わず、チンとすましていては女
と男の価値はないのだ。私も女と男について、涼しい顔でマトモなことを言えるようでは、真実≪女≫
として生きていることにはならないだろう。本論が、基本的に狂っているかどうか、全面的に出鱈目か
どうか、これが私が 女として真に生きえているか否かのポイントになるのだ」
――― 『セクシャル・ハラスメントと三島由紀夫』(『ラッキー・ミーハー』)より
「私は言葉に興味を持ったことがない。詩を書くのにおかしいと言われる時があるが、私にしてみれば、
なぜ詩人が言葉にそれほどの興味を持つか、その方が解らない。詩人なら普通より沢山の言葉を知
っているのだから、言葉に不自由はなし、不自由しなければ自然に興味は持たないのではないか?
と思ったりする。詩を書く時、この時は言葉には目もくれずに書く。なぜか?詩はコトバではできては
いないからだ。言葉とは逆のもの、実体でできている、と思っている。実体となるとこれまたとらえどこ
ろのないそれこそ変な言葉だが、実生活というか、現実というか、生身の私というか、そんな風な言葉
以外のものだ」
――― 『ゼロの不滅』(『JO5 Vol.16』)より
阿賀さんの文章は論旨が明快。とても狂っているとは思えない。
しかし、詩となるとどうであろう。
阿賀さん自身が、
「詩を書く時、この時は言葉には目もくれずに書く。なぜか?詩はコトバではできていないから
だ。言葉とは逆のもに、実体でできている、と思っている」
と書いているとおりに書かれていて、それは狂っているといえるくらいにつきつめられている。
★THE RANKERS @高田馬場AREA
8年前の今日 1999/10/18
強烈なライブだった。
演奏中何回も背すじにザワザワが走り、身体が熱くなって、何回も「カッコいい!」という声が出た。
歌もよく聴こえて、久しぶりにロックンロールに酔うことができた。
ベースがとくに魅惑的だった。あの怪獣みたいなギターのフレーズとサウンドに負けないフレーズとサウンド。
ドラムも余裕を感じさせながらも、バシッときまっていてTHE RANKERSのグレイドがグッともちあげられる。
なにしろ、ステージの上のメンバー4人の面構えが男らしくて迫力がある。
キッとものを見つめる眼の力を感じた。
THE RANKERSの前や後にやったバンドの人たちは、テンションが日常的に過ぎる。
歌詞にもそれが出ているからよくわかる。
それは最近テレビでGRAYを何回か見たときにも感じたことである。
『ここではないどこか』(?)という曲の歌詞そのものは、とくに日常生活を歌っているわけじゃないんだけれ
ど、歌っている人のテンションが日常生活で話されるレベルなので心にひびいてこない。
ちょっともののわかった人の説教を聞かされているみたいなのだ。
だから日常生活の足しになっていると思われているのかもしれないけど…。
★KREATOR
4年前の今日 2003/10/18
KREATORのライブDVDを見て、10月11日新宿ロフトのTHE STREET BEATSのライブで思ったことと同じこと
を思った。
KREATORもTHE STREET BEATSも単に音楽活動をやっているというのではなくて、思想活動といえることを
やっているのではないかということである。
歌を歌うことは思想を語ることであり、歌を聴くことはその思想を自分の思想と照らしあわせて考えるというこ
と。思想、すなわち人生観。
思想は書物を読むことで知ることもできて、その場合は論理的に自分の頭のなかに入ってくるが、歌を通すと
(とくにライブでは)、その人自身の声、たたづまい、表情などがないまぜになって聴く者の感情を直撃しつつ
入ってくるという力強さがある。
★SPEED MACHINE @新宿ロフト
10年前の今日 1997/10/18
ホームページ(http://koikaiko.com )の『宇宙即変化。人生即主観』 110号参照。
サワリ:”これぞバンド!”という、ガシガシとした音楽をやりはじめ思わず立ち上がった…
110号のそのほかの記事:THE STREET BEATS、JANIS JOPLIN。
★THE VANITY @高円寺GEAR
11年前の今日 1996/10/18
★LAST DANCE @原宿歩行者天国
15年前の今日 1992/10/18
明るいところで、人がその前をひんぱんに行き来するところで、ほかのバンドの音がするところで聴くのは、ラ
イブハウスで聴くのとはまったくちがうけれど、やっぱりLAST DANCEらしいところが感じられた。
MOONLIGHT KIDSをはさんで2回目のステージは1回目より集中して聴くことができた。
MOONLIGHT KIDSを聴いていて思ったのはLAST DANCEは「かぼそさ」があるということだった。
「かぼそさ」という言葉がうかんだのだけど、その意味は「繊細さ」とも「ゆたかな感受性」ともいえるもので、私
がLAST DANCEに魅惑われているのはそういうところ。
★JUN SKY WALKER(S) @渋谷LIVE INN
20年前の今日 1987/10/18
アンジーのゲストで出演。
すごい人気でキャーキャー、ワーワー。
ちゃんと聴いていられなくて端っこの床にすわって時間をやりすごした。
今日の雑:昨夜、NHK教育テレビで見城徹が尾崎豊について語っているインタビュー番組を見たことは昨日の
ブ ログにも書いた。
途中からだったので見そこなったところの内容も知りたいと思って、NHKが出しているこの番組の内
容が載っている雑誌「知るを楽しむ 人生の歩き方」を買って読んだ。
雑誌には見城徹が番組で語っていたことがすべて載っているわけではなく、いくらかダイジェストさ
れていて、やっぱり番組を全部見たいと思った。
10月24日(水)の再放送を録画することにした。(放送時間が早朝5時からなので)