Drop'sの最新ミニアルバム『organ』が
本日リリースされます。
一曲目の「Cinderella」をVo.中野ミホさんと
共作&プロデュースしました。
僕がDrop'sの存在を知ったのは
今からちょうど2年前の、2016年12月。
たまたま訪問した音楽サイトに彼女たちのMVが貼ってあって、
何気なく観てみたらビックリ。
「20代前半でこんな音楽をやっている人たちがいるんだ!」
古き良きブルースやソウル、カントリー、
ロックンロールなどのルーツミュージックに根ざした
バンドやアーティストが日本の音楽シーンから
少しずつ減ってきているような気がしていたので、
とても嬉しい気持ちになりました。
そして偶然にも時を同じくして、
たまたまTVから流れてきたJR東日本のCMソングの歌声に
「この素敵な声は一体誰だろう?」
とビビッと来て、
調べてみたら、その声の主はなんと同一人物。
なにか不思議なものを感じ、
直近の12/29の新宿レッドクロスでのワンマンライブと、
翌年4/1の、メンバーチェンジ後の初ワンマンに足を運びました。
僕の記憶が正しければ、この4/1の終演後に
初めてメンバーの皆さんに挨拶したと思います。
ものすごくシャイな人たちだな
という印象でしたが、
ステージに立った彼女たちからは
ルーツミュージックへの溢れるほどの愛と敬意を感じました。
そしてしばらく時が経ち、
僕の方から
「もし良ければ一緒に音楽を作りませんか」
と声をかけました。
ルーツミュージック愛の部分の、
深いところで共感共鳴できるのではないかと感じたからです。
しかもメンバーの皆さんとお話をしてみると、
なんとDrop’sを結成した高校時代、
最初に演奏したのがSuperflyだったとのこと。
日々生きていると、
こういう不思議な巡り合わせを感じることが多々あります。
実際に皆さんと曲作りを始めたのは、
それからさらに少し時間が経って
2017年の秋頃。
ミーティングにて
「新生Drop’sとして、新しいことにチャレンジしたい」
という皆さんの気持ちと、
「バンドとの化学変化で何か新しいものを」
という僕の思いが一致し、
それなら、あえて最初に振り切ったことをやってみよう、と。
そこでまず、
『Cinderella』の原型となるコード進行と
簡単なリズムパターンを提案しました。
僕が提案したのは簡素なスケッチのみでしたが、
そこにVo.中野さんが
素晴らしいメロディと歌詞によって
生命を吹き込んでくれました。
中野さんは
「メロディは多保さんと一緒に」
と話してるそうですが、
僕は隣で時々アドバイスしたり冗談言ったりしてたくらいで、
実質的にほぼ全て中野さんの作ったメロディです。
そしてGt.荒谷さん、Ba.小田さん、Dr.石川さんも
素晴らしいアイデアによってサウンドに彩りを加えてくれて、
最初のスケッチとは見違えるほど魅力的な
新生Drop’sサウンドへと昇華させてくれました。
また今回、僕の敬愛するThe Verveの
歴史的名作『Urban Hymns』や
Richardのソロアルバムの数々を手がけてこられたエンジニア、
Chris Potter氏がミックスを担当してくださいました。
録音エンジニアの瀧田さん、ドラムテックの和田さん。
そしてジャケットデザインは
僕もずっとファンの、れもんらいふの千原徹也さん。
本当にありがとうございました。
新しい挑戦を始めたDrop’s。
「Cinderella」は、その新しい挑戦の中のまだほんの一部です。
そしてこの楽曲は、僕にとっても
バンドプロデュース初挑戦の作品となりました。
ぜひ皆さん、
Drop’sの新作『organ』、聴いてみてくださいね。