5年間、大好きだった彼と私の関係が進展した。
まだ、彼女と別れ切れていない状態で。
彼にとって、7年も同棲している女性は、もはや家族のようで、恋のドキドキはなかった。
何かが振り切った事で、一気に私へ気持ちが傾く。
新鮮さ、ドキドキ、欲情・・・
恐らくそのどれもがあったのだろう。
私が予想していたよりも、彼の気持ちは私へ向いていた。
私にとって、5年も片思いし続けてきた相手。
止まらない彼の気持ちに、ストップをかけるなんて選択肢はなかった。
憧れの彼の顔が目の前にある。
憧れの彼の声が、私の耳に触れる。
憧れの彼の手が、私の体に触れ、抱きしめられ、もう、拒否をする理由なんてなかった。
進展を選んだ日から約一週間後、私たちは結ばれた。
互いに喜び、幸せで満ち溢れていたと思う。
翌週、彼は初めて私の部屋に来た。
一日中一緒にいて、ずっと互いの温度を確かめ合う。
幸せだった、幸せ過ぎて、もう何も考えられないほどに。
自分の状況全て、見えなくなっていた。
ただ、彼の事が好きで、欲しかった気持ちが、やっと満たされた、そんな想いでいっぱいだった。
彼からも、「ずっと一緒にいられて、幸せだった」とLINEがきた。
「ずっと一緒にいたいから、早くするから、もう少し待っててください」
確信を得る事のできる前向きな言葉も、結ばれたからこそ送られてきた。
しかし、そんな幸せな日々は長くは続かない。
彼が私の部屋へ来た2日後。
何か様子がおかしくなった。
最初は、LINEの様子から察知した。
「いつもの彼じゃない」
職場では、ただただ不安が募っていく。
だけど、顔を合わせば普通に挨拶をして、笑顔で話しかけられる。
「気のせい・・・?」
しかし、女の勘が外れた事のない私は、気のせいだとは思えなかった。
そんな不安な状況が一週間過ぎる。
とうとう私は、彼に本音を投げかけた。
そうする事で、彼の本音を引き出す事ができる、そう思っていたから。