20才 ハタチ *2 | 明日出逢うアナタの為に私がした12045の事

20才 ハタチ *2

20才の春の私。
専門学校のリズムにはすぐに慣れた。美術と言ってもデザインの学校だったからだろう。
欠かせないアイテムになったのが「タバコ」と「グラス」。
SONYプラザで購入のとってもチープなグラスだったけど、外見やスタイルは前より気にし出していたのかな?

ハタチになって最初に無くした自分らしさは、外見のスタイルから染まって行く感じも心地よく感じる様になった事。
今までの私の1つとサヨナラした感じが少し寂しかった。
私は、自分が変わって行く事をサヨナラするって考える。
サヨナラならコンニチハもあるかも知れないものね。
だから、寂しいけれどそうなる為にサヨナラするの。

私の学科は、男女半分で30名。
自由な校風のおかげで毎日が新鮮だった。
専門学校だからと言う訳ではないが、男友達の方が早くから親密になっていた様に思う。それだけは、高校の頃から変わらなかったし多分これからもそうなんだろう。

その年の桜が咲いた頃。 
私は授業の合間にタバコを吸いながら、いつもヘアースタイルを崩す事を毎朝の日課にしている「ユウ」に恋している事に気付く。
今まで、惚れっぽい女を軽蔑していた自分がこの数カ月で恋をした。
ユウは細身でベースをひいていたバンドマン。無口なくせに、調子が良くて、何より私の髪を崩す。最悪じゃん・・・
でも、好きになっていた。こうなると押さえられないのが悪いクセ。
今までも自分ではそう思い続けて来た。こんなクセ、きっとイヤな女に違いないって。
でも、一番フに落ちなかったのはユウを好きになった理由。
今、考えても理由は見当たらない。
「恋する事に理由はいらない」と、何度も男に言われて来たけれど
ユウとの関係では、自分自身なぜか理由を求め続けた思い出が強い。

それも、ハタチだったせいだろうか。