小澤征爾さんが亡くなった。

 

 母と同じ年だったんだよな。

 

 昭和10年生まれ。

 

 母はよく 若いころ

 

 「私は 昭和二けたよ。」

 

 と自慢げに話してたっけ。

 

 そんな母も今はこの世にはいない。

 

 小澤征爾さんを私が知ったのは、

 

 高校時代。

 

 音楽部に入って

 

 クラシック音楽が大好きな友達や先輩に出会い、

 

 自然とクラシック音楽の話になり、

 

 少しずつ 私もクラシック音楽に

 

 興味を持ち、レコードを買って聞きだしたのが始まりかな。

 

 そして 日本の指揮者に

 

 「小沢征爾っていうのがいて・・・・・・」

 

 という話となり

 

 何も知らない私は

 

 ただただ

 

 「ふーん。」

 

 と言ってきいてたよね。

 

 それから数年がたち、

 

 臨時教員になったころには

 

 結構クラシック音楽の知識も増えて、

 

 毎月 コンサートにもいってたんですね。

 

 そして 今の家内と付き合うようになってからは、

 

 ほぼ毎月 コンサートに私と私の母と家内と3人で

 

 東京のサントリーホールなどに音楽を聴きに行ったよね。

 

 そして 小澤征爾さんとボストン交響楽団のコンサートも

 

 サントリーホールで聴きに行きましたね。

 

 これが 小澤征爾さんのコンサートを聴きに行った

 

 最初で最後のコンサートでしたね。

 

 曲目は2曲とも ベートーヴェンでしたね。

 

 一曲目は ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op61

 

 ヴァイオリンのソロは、アンネ ゾフィー ムター

 

 二曲目は 交響曲第7番 イ長調 Op92

 

 でしたね。

 

 2曲とも大好きな曲だったので、すごく感動しましたね。

 

 でも 若気の至りですかね。

 

 わざわざ オーケストラの背後の席を取って

 

 それも中央部部だったかな。

 

 恐らくテレビが入るだろうとういう

 

 あてずっぽうの考えで、

 

 席を取ったんですよ。

 

 テレビに映りたくて。

 

 でもね、それがですよ。

 

 それが実現しまして、

 

 この日のコンサートがNHKで放映されたんですね。

 

 あの頃は NHKクラシックアワーとやらだったと思いますよ。

 

 そして あの頃はまだ ビデオカセットの時代ですから

 

 それを録画しまして、それを見ては家内と二人で大はしゃぎ、

 

 今では それもデッキがないので、

 

 見ることもかないませんけどね。

 

 結婚前の出来事でして

 

 結婚後は、なぜかすっかり コンサートから離れてしまい、

 

 20年近く 全くコンサートに行かない時期があって

 

 今から10年前ごろに ちょっと復活して

 

 いくつかのコンサートに行くようになったんですが、

 

 五年前に 私の母と生活するようになってからは

 

 夜 長い時間出かけることができなくなったり

 

 コロナでコンサート自体がなくなってしまって

 

 すっかり 遠のいてしまいましたね。

 

 音楽といえば

 

 私の音楽好きは、私の母譲りでして

 

 母はとにかく歌が好きだった。

 

 私は 多くの学校唱歌などを知っているんです。

 

 すべて子供のころ、母から教わったものです。

 

 ですから 私の3人の子供たちは、

 

 実は私が 3人ともおひざにだっこして

 

 それらの歌を歌ってやったんです。

 

 娘とも 小2ぐらいまでは お風呂に入りながら

 

 沢山の歌を歌ったものです。

 

 合唱もしましたよ。

 

 私が下のパートを歌って。

 

 三番目の娘が大きくなり、

 

 小2か3の時に 私から

 

 一緒にお風呂に入ることをやめました。

 

 それが 父親としての礼儀だと思ったからです。

 

 でも 正直 すっごく 寂しかったですよ。

 

 なにせ 3番目の娘が生まれたとき、

 

 産婦人科のベッドの上に寝ていた

 

 脇に 一番上の娘が

 

 「私もここで一緒に寝ていい。」

 

 家内に聞いて

 

 「いいよ。」

 

 と言われた娘が、

 

 ちゃっかり ベッドに上がり

 

 二人で寝たんです。

 

 その光景が、

 

 今でも 忘れられないほど感動的で、

 

 持病を持っている私にとって、

 

 あの時以上に

 

 「ここで くたばってたまるか。 この子たちのために

 

 私は生ききる。」

 

 と思ったことはないですね。

 

 3人の子供たちのために生きる。

 

 それが私の一番の使命。

 

 そう言い聞かせて、

 

 今もこうして生きているんですよ。

 

 そんな 三人も 一番下が 今年で30歳です。

 

 家内は最近 二人の娘を誘っては

 

 演劇に ミュージカルに 行っています。

 

 コンサート後は 美味しい食事。

 

 彼女らの行く 演目は正直興味がないので、

 

 私は遠慮しています。

 

 でも 食事代は渡すんです。

 

 なぜなら 自分も一緒に行動しているような気がするからです。

 

 

 なぜか 長々と下らないことを書いてしまいました。

 

 来週は 公立の受験。

 

 今日も3年生が勉強に来ています。

 

 最後の最後までがんばれ。

 

 全部が終わったら

 

 今年はどこかに 美味しいものでも食べに行こう。

 

 5年ぶりの 御馳走だ。