小学生の頃の夢は絵本作家。特に仕掛け絵本が大好きで、色々な本の真似をしては、仕掛け絵本をオリジナルで作っていました。
幼児向けの雑誌の中でも歴史のあるキンダーブック。アンパンマンで有名なフレーベル館が出版しています。その歴史が見られるとワクワクしながら、印刷博物館の企画展「キンダーブックの90年」に行ってきました。
「観察」をテーマに出版された雑誌ということで、第一号のテーマはお米。お米ができるまでや、お米を食べる国がカラフルなイラストで紹介されています。食育の原点のようなものでしょうか。
その後も、乗り物や通信機器、果物、織物など、観察対象は様々で、子供が興味を持てるように美しい絵で紹介されています。それが戦時中になると、表紙も軍服の青年たち、テーマも「兵隊さん」など物騒なものになり、挙げ句の果てには雑誌の名前も「ミクニノコドモ」に変えられたというのが、当時の世相を表し、非常に興味深かったです。
そこから、戦後の貧しい時期を経て、希望たっぷりの可愛らしいイラストで溢れるようになっていくのを見て、単なる幼児雑誌の歴史以上のものを感じました。
歴史だけではなく、芸術的な側面や印刷の技術的な側面でも非常に興味深い展示がたくさん。大好きないわさきちひろさんの原画もあり、雑誌になると、印刷によって少しニュアンスが変わるのを見比べられました。特に面白かったのは、間違い探しの原画で、一つの絵の上に、トレーシングペーパーに描いた二種類の絵(間違いの部分だけ)をそれぞれ重ねて印刷することで、その部分だけ変えられるようになっているそうです。
常設展はゆっくり見られなかったので、また行ってみたいと思いました。