こんにちは(^O^)/
前回「火天の城」に引き続き、山本兼一の小説です。
「弾正の鷹」を読みました。
短編5作品を集めた小説集ですが、一貫したテーマは
「男女の愛憎」、しかもすべてに信長暗殺が絡んで
きます。
タイトル「弾正の鷹」の他は、
「下針(さげばり)」
「ふたつ玉」
「安土の草」
「倶尸羅(くしら)」
です。
「安土の草」は火天の城とほぼ同じ安土城の
築城が舞台となっておりますが、発表は火天の城
より早いところが興味深いですね。
どの作品も、男女の心理、葛藤、怨念、等が、
信長暗殺をうまく絡ませながら、違った角度で
展開する様は絶妙であり、作者の信長に対する
思い入れが強く感じられます。
すべて面白い作品と思いますが、個人的には
やはり「弾正の鷹」が一番お気に入りですね。
弾正は、言わずと知れた「松永弾正久秀」です。
父を殺された「桔梗」という名の娘が、信長暗殺
のため弾正の側女となり、やがて鷹匠頭と夫婦
になって鷹を使っての暗殺を企てます。
秘伝の術を鷹に教え込み、ついに信長との謁見
の場を得ますが・・・・(読んでのお楽しみです)
もしかしたら、本当にあったかも、と思わせる
ストーリー展開が、一層想像をかき立てて
くれます。
短編なので、手軽に読めてお奨めです。
では、また