群馬の城-1(金山城 其の三) | KOHのブログ

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滝へ行こう カメラを持って

こんにちは (・ω・)/


引き続き、金山城です。べーっだ!


其の二で金山城全域をご紹介しましたが、

ここだけは見ていただきたい所を最後に残して

おきました。


それは、残存石垣ですビックリマーク


今までご紹介してきた写真は全て最近積まれた

ものです。発掘調査の結果、ここが石積みの城

だろうと判り、想像により復元されたわけです。


では、当時の石垣は土の下にしかないのでしょうか?

それが、目立たないけどあるんですよ。


大きく分けて2か所。


まず1か所目ですが、

の御台所曲輪の鳥居を下ります。


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方角は南面となります。細い山道を数十メートル

下ると、

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説明版、碑とともに、残存石垣が現れます。

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緩やかな斜面に沿って、石垣が連なります。

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武骨で見てくれは悪いのですが、味があって

時代を感じることができますね。得意げ



そして、もう一か所は、本丸新田神社の裏。

方角は北側になります。


案内板です。

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案内版によれば、「ゴボウ積」とあります。
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★牛蒡(ゴボウ)積

 ゴボウのように細長い石材を、ゴボウを

 積み重ねた様に積み、小口を表面に見せる


断面で見ないと判りにくいですが、つまり

細長い石を横ではく、奥と手前側に積んで

いるのですね。


ここで、うんちくコーナー虹


<石垣の分類方法について>


石垣は、石の加工法(切り方)と積み方で

ある程度分類できます。ここを混同すると、

訳が判らなくなりますので要注意です。


1)加工法(加工程度)の分類

  ①野面積(野面・のづらづみ)

  ②切込接(きりこみはぎ)

  ③打込接(うちこみはぎ)


  接は接合の意味。すなわち石どうしの

  接合面で、隙間がないものを打込接、

  殆ど加工していないものを野面積、

  混在したものが切込接。


2)積み方の分類

  ①布積・・・一段づつ横に並べ横目地を通す

  ②乱積・・・不規則にならべ横目地が通らない

  ③谷積・・・石の対角線を縦にして斜め積み

  ④亀甲積・・・六角形に整形した石を使う


 この加工程度3×積み方4の組合せ

 で分類すると、判りやすい思われます。


上の分類でいえば、金山城の残存石垣は

野面の乱積といえます。亜流や中間もあり

ますので完全に分類はできませんが。


この辺は、広島大の三浦正幸教授の本に

詳しく載っていますので、ご参考まで。



さて、ここで、石垣が比較的最近積まれたのを

見分ける、1ポイントグッド! アドバイス


上記の谷積は、殆どが明治以降に入ってから

の積み方だそうです。(江戸末期の江戸城に

わずか見られるそうですが)

ということは、四角い石を斜めにして積んである

石垣は、殆どが明治または昭和ということに

なります。古そうに見えても騙されないように。


逆に、野面がすべて古いかといえば、必ず

しもそうではなく、財政状況や再利用で江戸

末期でも野面が多く使われたそうですから、

簡単ではありませんね。



金山城から、話がどんどん離れて行ってしまい

しました。叫び


最初に述べましたように、最も見ていただきたい

残存石垣ですが、残念ながらここへと導く案内

がありません。

よほど下調べした方でないと、きっと見落として

しまうでしょう。


私は100名城という肩書はさほと興味がなく、

金山城がエントリーされていることを最近

知ったくらいですが(ちょっと驚き)、

100名城制覇をめざしている方は沢山

いらっしゃるはずですので、是非ともここは

外さないでくださいね。


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次は、金山城の今・昔です。


では、またパー