「カラスの親指」読み終わりました。
最後まで読んで、私は またまた「こうなっちゃいましたか~」っと、驚きました。道尾さんの小説は最後がどうなるか、本当に想像出来ない結末...。
だから、またまた最後まで読んでから、最初から読み返す...って感じ。
この「カラスの親指」は、「詐欺師」の話ですが...もう!ミチオに騙された~!!って感じでした。
最後にこの小説の解説文があり(市川真人氏、解説)そこには本文にあるセリフから...
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「理想的なマジックと理想的な詐欺の違いをご存知ですか?(中略)理想的な詐欺は、相手が騙されたことに気付かない詐欺、それが完璧な詐欺なんです。でも、マジックはまったく反対なのです。マジックは、開いてが騙されたことを字画できなければ意味がないのです...」
「相手が騙されたことに気付かない」のが「理想的な詐欺」、「相手が騙されたことを自覚できなければ意味がない」のが「理想的なマジック」。
その区別で言うならば、本書冒頭のこんなくだりは、読者が騙されたことを自覚するためにある。」
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...と、書かれていましたが...。
私は、騙されている事に全く気がつかないまま読んでいました~。(@_@)
道尾さんの小説に登場する人物達は...今回の「カラスの親指」は、詐欺師ではあるけど...それでも、本当に悪い人ではなく...いろいろな事を抱えて生きているのです。そして、その抱えたモノと戦っている人ばかり...。
だから、普通のサスペンスのように 「犯人はお前だぁ~!」みたいな...(笑)そんな結末はなくて...暖かく切なくなる...いつもヒューマンなのです。
それが、道尾ワールドなのかなぁ...っと思います。
さてさて、次は...これです。
父親を亡くして母と祖父と3人で暮らす少年が主人公のお話。
こはちん、道尾ワールドに行きま~す。(`・ω・´)ゞ